住宅建設会社 資本金ランキング2021
上場住宅建設企業31社(※)について、2021年3月期時点における資本金額をランキングしました。資本金は、会社設立時、あるいは増資の時点で株主から出資を受けた金額のことです。資本金額は会社の規模や安定度をはかる目安になります。併せて、過去1年間で増資を行った企業についてもまとめました。(リビンマガジンBiz編集部)
※注=編集部基準
集計方法
・2020年4月期から2021年3月期までに公表された企業の有価証券報告書から集計
・資本金は会社単独の金額を集計
資本金1,000億以上は積水ハウスと大和ハウス工業
1位は積水ハウス(資本金額2,025億9,100万円)、2位は大和ハウス工業(資本金額1,616億9,900万円)で、去年に引き続き、住宅メーカー業界ではこの2社のみが資本金額1,000億円を超えています。
両社は名実ともに住宅建設業界の双璧をなす企業です。積水ハウスは家屋の換気や空気清浄に力を入れた次世代環境システム「スマートイクス」を開発、大和ハウス工業はオンラインで簡単に間取りを選べるweb専門商品「Lifegenic」を打ち出すなど、コロナ禍に対応した商品やサービスを積極的に展開しています。
参考サイト
「住宅建設会社 資本金ランキング2020」
積水ハウス・大和ハウス共に、前期より資本金の増資はなく、コロナ禍により激動する国内外の情勢を見守ろうとする姿勢が窺えます。
1位から10位までは以下の通りです。
増資を行った企業は7社 1位はエムビーエス
続いては、前期よりも資本金を増資した企業をご紹介します。31社中7社が資本金を増やしました。
1位はエムビーエスで、資本金は前期比109%増加の3億6,700万円となりました。エムビーエスは老朽化した建造物のリフォームや補修・改修を行っています。元請けと複数の下請けが施工する従来型の受注方式ではなく、足場からシーリングまで一貫して同社のみで行うワンストップ対応が特徴です。
同社はコロナ禍の景気状況に関しては厳しい見方を示しているものの、売上を維持しており、事業拡大に向けて積極的な増資を行っているようです。
施工不良問題が住宅建設業界のみならず社会に大きな反響を呼んだレオパレス21が108%の増資で2位となりました。また、アパート建設資金の借入希望者の預金残高を改ざんして2019年6月に業務停止命令を受けたRobot Home(旧TATERU)が1,000万円の増資(前年比は100%)で6位と、不祥事に揺れた企業がランクインしています。
レオパレス21も、Robot Homeも、社会的信頼を損なって以後、大きく売上を減少させていますが、今回の調査で、コロナ禍に再起をかけて増資を行っている様子が見られました。