不動産関連企業 資本金ランキング2021
上場している不動産企業115社(※)について、2021年2月期現在の資本金額をランキング形式で紹介します。併せて、増資を行った企業トップ10も集計しました。資本金とは、経営者の手元資金と、過去に株主から出資を受けた額の合計で、資本金の多さは会社の規模や体力、信頼性をはかる目安となります。(リビンマガジンBiz編集部)
※注=編集部基準
集計方法
・2020年3月期から2021年2月期までに公表された企業の有価証券報告書から集計
・会社単独の金額を集計
画像=Pixta
資本金1,000億以上の大手デベロッパー4社を紹介
1位は三井不動産(資本金額3,397億6,600万円)、2位三菱地所(資本金額1,421億4,700万円)、3位住友不動産(資本金額1,228億500万円)、4位野村不動産ホールディングス(資本金額1,178億円2,200万円)で、この4社が資本金1,000億円を超える不動産業界のマンモス企業となっています。
財閥系の企業が上位を独占しているのが特徴です。一般的に、資本金が多いほど信頼性が高く、安心できる企業とみなされますが、財閥系企業の社会的地位の高さが資本金の額にも現れた結果と見ることができるでしょう。
4社ともに、2020年3月決算で、2020年2月ごろから拡大したコロナ禍の影響がまだ本格化していないころのデータとなっています。しかし、資本金の額は売上などの業績とは直接関係がなく、短期間では変動しにくいため、財閥系企業の上位独占は今後も続くことが予想されます。
1位~10位は以下のようになっています。
10社中9社までが創業60年以上の老舗企業の中、1999年創業の日本アセットマーケティングが9位につけています。日本アセットマーケティングはパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(旧ドンキホーテホールディングス)の傘下で、テナント賃貸や不動産の管理などを行っています。
著名な企業グループと提携したことで大きく売上を伸ばしてきた会社ですが、コロナ禍の影響を受けたテナント企業からの賃料減額・支払い猶予に応じたため、2021年3月期は1.1%の売上減となる見通しです。
資本金増資割合ランキング 1位はオープンハウス
続いて、前年の決算に比べて資本金を増額させた企業トップ10をご紹介します。
1位はオープンハウスで、増資額は155億700万円、増資割合は466%にもなります。オープンハウスは創業22年、東京23区を中心に首都圏や名古屋・福岡で土地や戸建住宅の仲介事業を行っています。コロナ禍においても順調に成長を続けており、2013年~2020年の年平均成長率は29%にもなります。
印象的なCMや、親しみの持てる公式ツイッターアカウントのほか、最近ではテレビアニメ「ドラゴン、家を買う。」とコラボするなど、幅広い層に知名度があり、今後も成長が期待されます。
2位は太陽光関連事業などを行う霞が関キャピタルで、東日本大震災後に設立され、2018年に上場したフレッシュな会社です。
増資ランキング10社中7社まではコロナの影響を受けている中でのデータで、コロナ禍にあっても力強く成長し、資本金を増やしている不動産会社があることが分かりました。