上場している不動産会社 従業員一人あたり売上高ランキング2021
上場不動産企業115社(※)を対象として、2020年12月期までの従業員一人当たりの売上高を集計しました。従業員一人当たり売上高は、売上高を従業員数で割ることで算出される数値で、その企業の従業員の生産性を推し量ることができます。(リビンマガジンBiz編集部)
※注=編集部基準
画像=Pixta
集計方法
・2020年1月期から2020年12月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計
・売上高を従業員数で割って算出
・従業員数は正規従業員を集計
・連結決算の場合は連結の数値を記載
トップ2社は従業員一人当たり売上高10億円超え 一位はアルデプロ
1位はアルデプロで、売上高213億9,900万円に対し、従業員数18名で、従業員一人当たり売上高は11億8,883万円でした。同社は、活用されていない中古不動産を買い取って新たな魅力を付加し、再販売する事業を営んでいます。
昨年の同様の調査からの引き続きの1位です。昨年の、従業員一人当たり売上高は9億3,841万円でしたので、2億円以上アップしたことになります。同社の決算期は2020年7月で、コロナ禍中の数値であることを考えると驚異的です。有価証券報告書によれば、コロナ禍の影響は軽微であり、販売用不動産を順調に売却できたとあります。社員の手腕が発揮された結果と言えるでしょう。
参考サイト
「上場している不動産会社 従業員一人あたり売上高ランキング2020」
2位は日本商業開発で、売上741億8,700万円に対し、従業員数は73人で、従業員一人当たり売上高は10億1,626万円でした。日本商業開発は、事業用の定期借地権を用いて、建物を所有せずに、土地だけに投資するという独自の不動産投資商品「JINUSHIビジネス」を展開しています。
日本商業開発は前回3位からさらにランクアップし、一位のアルデプロを窺う勢いです。同社は2020年3月期決算なので、新型コロナの影響が本格化する前のデータとなっています。しかし、同社はコロナ禍に突入後も、低リスクで長期的な収益が見込める、オリジナルの投資商品の需要は今後も高いと予想しており、さらなる飛躍が期待されます。
10位までは以下の通りとなっています。
不動産業種 従業員一人当たり売上高増加率 TOP10
続いて、前年と比較して従業員一人当たり売上高増加率が高かった企業トップ10をご紹介します。
1位は、従業員一人当たり売上高ランキングでも1位だった日本商業開発で、176%という高い伸び率を記録しています。2位はシーアールイーで、151%となりました。シーアールイーは、物流施設を一括借り上げして管理・運営する、マスターリースを生業とする会社です。2020年7月決算の会社ですが、コロナ禍でも成長・拡大路線にあることがわかります。
全企業の売上高増加率の平均は97%となり、コロナの影響が売上増加率にも現れ始めています。コロナ禍が長びく中、今後は一層顕著にコロナ禍のダメージが反映されてくるでしょう。