上場住宅建設会社の時価総額ランキング 2021
上場している住宅建設企業31社(※)を、2021年2月22日時点での時価総額が高い順にランキングしました。時価総額とは、株価に発行済株式数をかけた金額で、投資家から見た会社の価値を表します。あわせて、去年より時価総額が上昇した企業トップ5も紹介します。米国のバイデン政権による環境投資への期待が高まる中、日本の住宅メーカーにも影響が及ぶ結果となりました。(リビンマガジンBiz編集部)
※注=編集部基準
集計方法
・2021年2月22日終値時点の時価総額を集計
時価総額1兆円超の住宅メーカーは2社 1,000億円超は8社
1位は大和ハウス工業で、時価総額は2兆1,319億6,200万円でした。去年2020年2月27日時点の同様の調査に比べ、時価総額は104%と微増しています。大和ハウス工業は戸建てや賃貸住宅を筆頭に、マンションや住宅ストック事業などを幅広く手掛けており、コロナ禍以降は、消費者の働き方や暮らし方に応じたテレワークスタイルの提案に力を入れています。
関連記事
2位は積水ハウスで、時価総額は1兆4,248億2,600万円でした。昨年の調査に比べ94%と、こちらは微減となっています。積水ハウスは、「シャーメゾン」ブランドで有名な賃貸住宅をはじめ、戸建住宅や土地活用の提案など、数多くの事業を手掛けています。今回の調査の4日前の2月17日に、積水ハウス子会社で社員が不正行為をはたらき懲戒解雇になる不祥事が発覚したため、株価に影響したと考えられます。
去年に引き続き、1位、2位の2社のみが時価総額1兆円を超える結果となりました。時価総額が1,000億円を超えている住宅メーカーは8社で、4位~8位は以下のようになっています。
このうち、住友林業までの上位6社は前回調査と順位変動はありませんでした。7位には再生可能エネルギー事業を営むウエストホールディングスが躍進しています。
過去1年で時価総額が上がった企業トップ5 米バイデン政権誕生が影響
2020年2月27日時点から一年間で株価が上がった住宅メーカートップ5をご紹介します。
ウエストホールディングスは1年前に比べて316%と、時価総額が3倍以上になりました。同社は太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー発電や、ウエストエスコのサービスを使った省エネコンサルティングなどを手掛けています。アメリカでバイデン政権が誕生、環境分野への巨額投資が見込まれる中、アメリカの企業と取引のある日本のエコ関連企業の株が上昇したものと考えられます。
2位のLib Workは、熊本・福岡・佐賀・大分を中心に、インターネットやVRを活用した戸建て住宅や、不動産の販売を行っています。業態がコロナ禍に適したものであったことに加え、社長が株式投資の経験が豊富で、2月10日の取引終了後、3月31日時点での株主に対し、1対2の株式分割実施を発表するなど、投資家のニーズにマッチした戦略を立てていることにより人気となっています。