上場不動産会社 役員の平均年齢ランキング
上場している不動産企業115社(※)の役員の平均年齢を若い順にランキングしてご紹介します。また、大手デベロッパー5社の役員平均年齢の傾向や、業界全体の平均も調べました。経営陣が若い会社では、オフィスのリモート化など、コロナ禍での新しい需要を柔軟にくみ取り、ビジネスにつなげやすいと考えられます。(リビンマガジン編集部)
※注=編集部基準
集計方法
・2019年10月期から2020年9月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計
・2021年1月26日時点の役員の満年齢を集計
画像=写真AC
役員平均年齢40代の不動産会社は6社 1位はアズーム
1位はアズームで、役員の平均年齢は46.3歳でした。アズームは月極駐車場ポータルサイト「CarParking」を運営し、月極駐車場の仲介やサブリースなどを行っています。コロナ禍で、通勤や旅行の移動手段として自家用車が見直される中、注目度の高いサービスです。
10名の役員中、8名が30~40代となっています。また、高橋祐二取締役と馬場涼平取締役の2名がともに最年少の32歳という、不動産テック企業にふさわしい大変フレッシュな顔ぶれです。最年長は社外取締役の櫟木一男氏で71歳です。
2位はテンポイノベーションで、役員の平均年齢は46.44歳でした。テンポイノベーションは飲食店向けの店舗専門の転貸借事業を営んでおり、物件を不動産所有者から借り、飲食店に転貸しています。
役員9名中、7名が30~40代となっており、最年少は前田有幾取締役で35歳です。新型コロナの感染拡大により、飲食店の経営状態が悪化しており、今後解約の増加による減収が予想される厳しい分野ですが、若い経営陣の手腕に期待が集まっています。
3位はグッドライフカンパニーで、役員平均年齢は47.77歳です。グッドライフカンパニーは投資家向けに、新築一棟賃貸マンションの用地仕入れから売却に至るまでをワンストップで提供する、不動産投資マネジメント事業を行っています。
同社も役員9名中、7名が30~40代という構成で、最年少は森田旭取締役で34歳となっています。最年長も姫野幸一監査役の69歳と、70代の役員がいません。若い投資家と感覚の近い役員が陣頭指揮を執っている様子が窺えます。
役員平均年齢が40代だった企業は上記3社を含む6社で、4位はグッドコムアセット(役員平均年齢48.66歳)、5位はプロパティエージェント(平均49.5歳)、6位はエストラスト (平均49.5歳)となりました。
一方、大手デベロッパー5社の役員平均年齢を見てみると、87位に野村不動産ホールディングス(役員平均年齢61.61歳)、101位東急不動産ホールディングス(平均63.41歳)、104位三菱地所(平均63.72歳)、107位三井不動産(平均64.7歳)、110位住友不動産(平均65.64歳)と、みな平均年齢が60歳を超えていることが分かりました。巨大不動産企業においては、年長の経営陣の経験や信頼が大切にされているようです。
上場不動産会社115社全体の役員の平均年齢は約58歳となっています。
上場不動産会社 役員の平均年齢ランキング
集計方法
・2019年10月期から2020年9月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計
・2021年1月26日時点の役員の満年齢を集計