上場不動産会社 従業員数ランキング(単独・連結)2021年1月集計
上場不動産企業115社(※)を対象に、2020年9月期の時点で正規従業員数が多い会社をランキングにしました。併せて、過去1年で従業員数が増えた会社と減った会社のトップ10ランキングも掲載しています。コロナによる東京五輪延期など、激動の2020年でしたが、上場不動産企業の従業員数にコロナによる変動は見られたのでしょうか。(リビンマガジン編集部)
※注=編集部基準
集計方法
・2019年10月期から2020年9月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計
・従業員数は連結決算の場合は連結の数値を基準とし、連結数値がない場合は本社単独の数値で順位化
・平均臨時雇用者数は含まず
画像=PIXABAY
正規従業員数2万人超の大手不動産会社は2社
1位は、一昨年、去年と変わらず東急不動産ホールディングスで、連結子会社を含めた従業員数は2万2,953人でした。東急不動産HDは首都圏、特に渋谷を中心に事業を展開する、電鉄系の大手総合デベロッパーです。持株会社単独の従業員数も、去年より15人増加の67人となりました。
2位も引き続き三井不動産で、連結子会社を含めた従業員数は2万864人となり、2021年1月時点で、日本のデベロッパーではこの2社だけが社員数2万人を超えています。三井不動産は業界トップの財閥系総合不動産会社で、「三井ショッピングパーク ららぽーと」などを手掛けています。
上位に入った2社は、ともに、主力の商業施設がコロナ禍により大きく影響を受けています。しかし、2020年9月期までの時点では従業員数の増加傾向に変化はなく、コロナ前と引き続き拡大路線を取っていることが窺えます。また、三井不動産は2020年末に、TOB(株式公開買い付け)により東京ドームを買収することを発表し、話題になりました。大手企業の財政基盤の確かさが感じられます。
続いて、3位から10位までをご紹介します。
昨年の同様の調査と比較すると、おおむね上位の会社の顔ぶれは変わっていませんが、リログループが去年の13位から8位へと大きくランクアップしています。同社は企業の福利厚生のアウトソーシングサービスを手掛けています。コロナ禍で、自宅や社宅でのリモートワークなどの働き方改革が積極的に進められる中、自社サービスの需要がさらに高まるとみて、積極的な事業拡大をはかっているようです。
参考サイト
「上場不動産会社従業員数ランキング(単独・連結)2020年1月集計」
コロナ禍で従業員が増えた企業ベスト10社&減った企業ワースト10
続いて、2020年~2021年の1年間で、従業員が増えた企業上位10社をご紹介します。
リログループが2,000人近くも従業員を増やし、トップに立ちました。コロナ禍だからこそ自社サービスの需要が見込めるとして、攻めの戦略をとっているようです。一方、昨年の社員増加数ランキングで2位だった三菱地所は、11位と大幅にランクダウンしました。三菱地所は大手不動産会社の中では比較的コロナの影響が少ない会社とされていますが、新たな従業員の増加割合をおさえたようです。