不動産業界 社員の増加数ランキング 2020
上場不動産企業115社(※)を対象に、5年前と比較して、正社員の数が大幅に増加している企業をランキングにしました。併せて、正社員数の増加割合が高い企業上位も紹介します。正社員の数は、事業規模の拡大ペースを示す目安となります。2014~2015年ごろと比べて、事業を急拡大させた不動産会社が分かります。(リビンマガジンBiz編集部)
※注=編集部基準
画像=写真AC
集計方法
・「正社員数」および「非正社員数」は、2019年8月期~2020年7月期の各社の有価証券報告書より集計
・「5年前正社員数」は、有価証券報告書記載の2014年8月期~2015年7月期時点の正社員数を集計
・連結決算の場合は連結数値を採用
5年前より正社員を3,000人以上増やした不動産企業は3社! 1位は東急不動産HD
1位は東急不動産ホールディングスで、正社員数は5年前が18,243人であったのに対し、2020年には22,953人となり、正社員はグループ全体で4,710人も増加しました。増加率は126%となっています。東急不動産ホールディングスは東京の渋谷ソラスタに本社を置く総合不動産会社で、ここ数年は大手デベロッパーの中でも特に国内の成長路線を推し進めてきました。
2位は三井不動産で、5年前の正社員数は16,799人であったのに対し、2020年には20,864人に増え、グループ全体で4,065人の増加数となりました。正社員増加率は124%です。三井不動産は東京日本橋の三井本館に本社を置く、国内最大手の財閥系不動産会社で、国内はもとより、海外においても順調に事業を拡大させてきました。
3位はリログループで、5年前正社員数1,268人に対し、2020年は4,280人で、グループ全体で3,012人増加しました。増加率は338%と、5年前に比べ正社員が3倍以上に増えています。リログループは企業の福利厚生をサポートする事業を展開しており、不動産部門では、借上住宅・賃貸住宅の管理などのリロケーション事業を行っています。
東急不動産HDや三井不動産は、コロナ禍による自粛で、営業活動の制限や商業施設の臨時休業によるダメージが大きいと報じられています。また、リログループも「第三次オリンピック作戦」と称した中期経営計画を延長せざるを得なくなるなど、コロナによる影響を受けており、今後は拡大路線の変更を迫られる可能性があります。
5年間で正社員が1,000人以上増加した会社は合計11社で、4位以下は以下の通りとなっています。
正社員増加率上位3社はいずれも2018年上場の不動産会社
1位は霞ヶ関キャピタルで、5年前は正社員がわずか1人だったのですが、直近では37人にまで増えており、正社員増加率は3800%となっています。同社は東日本大震災により被災した総合スーパーを立て直す事業からスタートし、現在は太陽光発電やホテル、保育園など、成長性があるだけではなく、社会的意義がある分野を選んで取り組んでいます。
2位はGA technologiesで、5年前の正社員数23人に対し、直近では347人で、増加率は1509%となっています。同社は日本最大級の不動産サイト「RENOSY(リノシー)」を主軸に、コロナに強い業態として注目を浴びている不動産テック企業です。
3位はリーガル不動産で、5年前の正社員数16人に対し、直近では157人で、増加率は981%となっています。同社は総合不動産開発企業として、土地活用や不動産賃貸、コンサルティングなどを手掛けています。法律知識が豊富で、法的トラブルになった不動産の扱いに長けているのが特色です。
1~10位までは以下のようになっています。
トップ3にランクインした会社はすべて2018年上場で、同年上場の企業が上位10社のうち半分を占めています。上場前後2~3年ごろという時期が、事業規模を急速に拡大させるタイミングであることが分かります。
不動産業界 社員の増加数ランキング 2020
集計方法
・「正社員数」および「非正社員数」は、2019年8月期~2020年7月期の各社の有価証券報告書より集計
・「5年前正社員数」は、有価証券報告書記載の2014年8月期~2015年7月期時点の正社員数を集計
・連結決算の場合は連結数値を採用
不動産業界 社員の増加数ランキング 2020
集計方法
・「正社員数」および「非正社員数」は、2019年8月期~2020年7月期の各社の有価証券報告書より集計
・「5年前正社員数」は、有価証券報告書記載の2014年8月期~2015年7月期時点の正社員数を集計
・連結決算の場合は連結数値を採用