不動産業界 新卒採用数ランキング 2020年11月集計
上場不動産会社115社(※)のうち、過去3年の新卒採用数を明らかにしている75社を対象に、新卒採用数を多い順にランキングしました。新型コロナで人材の需給が大きく変化する中ですが、不動産業界で多くの雇用をもたらしている企業を紹介します。(リビンマガジンBiz編集部)
※編集部基準
集計方法
・2020年11月2日に、公式サイトや採用サイトなどを参照し独自集計
・集計上データがない場合は「非公表」とした
・「2019年」「2018年」「2017年」「過去3年の合計数」を集計
・東急不動産ホールディングスは公式採用情報ページに掲載されている18社の合計値を集計
・野村不動産ホールディングスは公式採用情報ページに掲載されている9社の合計値を集計
・スターツコーポレーション、リログループ、三重交通グループホールディングス、日神グループホールディングスは、各グループ全体の新卒採用数を集計
・スター・マイカ・ホールディングスはスター・マイカ、ADワークスグループはエー・ディー・ワークス、LAホールディングスは旧社名ラ・アトレの数値を集計
過去3年で新卒採用数600人以上の不動産企業は3社 1位は東急不動産HD
1位は前回調査に引き続き、東急不動産ホールディングスで、グループ全体の新卒採用数の合計は過去3年で1,772人となっています。東急不動産HDは単独では採用を行っていないため、公式サイトの採用情報に掲載中のグループ企業計18社の採用数を合計しました。
参考サイト
2位に2.6倍もの差をつけており、不動産業界で多くの雇用を生み出す重要な企業と言えます。前回調査では1,678人でしたので、さらに雇用を100人近く増やしています。
同社は積極的な成長戦略を展開してきた電鉄系大手不動産企業ですが、新型コロナウイルスによる自粛や、企業のリモートワーク化で、オフィス縮小の動きによる影響が見込まれています。今後は同様の規模の雇用確保は難しくなるかもしれません。
2位は大手財閥系企業の野村不動産ホールディングスで、過去3年の新規採用数は合計667人となっています。前回が677人だったので、少し縮小しました。野村不動産HDは1位の東急不動産HDと同じく、持ち株会社単独では採用を行っていないため、公式サイトの採用情報に掲載されている計9社の採用数を合計しています。
調査した傘下の9社の中に、新型コロナの影響で新規採用を取りやめ、過去の採用実績も非公表となっている会社があったため、合計採用数が若干減る結果となっています。
3位はスターツコーポレーションで、グループ全体での新卒採用数過去3年分の合計は625人となりました。前回調査より数を大きく減らしていますが、これは過去の新規採用数の公表について、他社とはタイミングがずれているためです。実際には過去3年で900人以上を雇用しており、2位であったと推測できます。
前回調査に引き続き、東急不動産グループ、野村不動産グループ、スターツグループの3社が、大きな雇用を作り出していることが分かりました。
続いて、3年間の合計新卒雇用者数が150人以上の企業をご紹介します。
野村不動産HDの子会社のほかにも、新型コロナの影響で新規採用を中止し、過去の採用実績が非公表となっている企業があり、集計の母数が前回調査の81社から75社に減りました。こうした影響が出ているのは、現在はまだ一部の企業のみですが、今後は影響が拡大していくものと考えられます。