住宅建設会社 外国資本比率 ランキング2020

上場している住宅建設会社31社(※)を、外国法人または外国籍の個人の持株比率が高い順にランキング形式でご紹介します。日本の住宅メーカーで海外資本割合が高い企業のほか、日本の住宅建設業に関心を持っているファンドの存在などが分かります。(リビンマガジンBiz編集部)

※注=編集部基準

画像=写真AC

集計方法

・調査日:2020年10月6日

・発行済株式総数に対する大株主の持株比率のうち、外国法人または外国籍の個人が所有している比率を集計

外国資本比率20%以上の住宅メーカーは1社、10%以上は2社

 

1位は長谷工コーポレーションで、発行済株式総数に対する外国持株比率は21.31%でした。長谷工コーポレーションはマンションなどの企画・設計や施工を行う総合建設業のほか、リフォームなどのマンション関連サービス事業、アメリカでの海外事業も行っています。

同社の筆頭株主はシンガポールの資産運用会社、「いちごトラスト・ピーティーイー・リミテッド」で、全体の17.74%の株式を保有しています。いちごトラストは日本の会社への投資に特化した企業で、主に欧米の財団、大学基金、年金基金などから資金を調達しています。

2位はファースト住建で、発行済株式総数に対する外国持株比率は12.87%となりました。ファースト住建は戸建て住宅や土地の分譲を基幹としつつ、マンションの新築分譲やリノベーション、賃貸なども手掛けています。

同社の株式のうち9.98%を有するのが、「ビービーエイチ フォー フィデリティ ロー プライスド ストック ファンド」で、アメリカの投資ファンドです。他にも2社、アメリカの企業が大株主として名を連ねており、アメリカの投資会社から関心を寄せられていることが分かりました。

3位は三栄建築設計で、外国持株比率は10.89%となっています。三栄建築設計は戸建てやマンションの分譲、販売を主たる事業としつつ、注文住宅などを受注する請負や、収益物件の賃貸などを行っています。

外国人の大株主で最も保有率が高いのは、先程2位の会社でご紹介した「ビービーエイチ フォー フィデリティ ロー プライスド ストック ファンド」で、5.65%となっています。同社は中小型の株式をターゲットにしたファンドですが、日本の住宅メーカーに興味を持っているようです。

4位以下は全ての住宅メーカーが1ケタ台となりました。住宅メーカー最大手の大和ハウス工業の外国資本比率は2.08%で、国内2位の積水ハウスは1.8%と、いずれも低くなっています。

調査した31社のうち、大株主に外国人(個人・法人)が存在したのは約半分の16社でした。日本では上場住宅メーカーにおける海外資本の割合はとても低く、ほとんどの企業が国内からの投資で事業を進めていることが分かりました。

 
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