不動産業界 従業員一人あたり経常利益ランキング 2020年
上場不動産会社115社(※)を対象に、従業員一人当たりの経常利益をランキング形式で紹介します。前年度と比較して、より従業員一人ひとりの利益率が向上した会社はどこなのでしょうか。(リビンマガジンBiz編集部)
※=編集部基準
集計方法
・2019年6月期から2020年5月期までの最新の有価証券報告書を元に集計
・経常利益を従業員数で割り、従業員一人当たりの経常利益を算出
・非正規社員は対象外
画像=写真AC
従業員一人当たり経常利益1億円超は3社 ランドが返り咲く
1位はランドで、経常利益14億8,000万円に対して、従業員数9名、従業員一人当たりの経常利益が1億6,444万円となりまし。ランドは不動産売買や不動産投資のほか、太陽光発電所やバイオマス発電などの再生エネルギー投資事業を手掛けています。
ランドは、一昨年の調査で一位でしたが、事業の決済金の入金時期のずれ込みなどで昨年度は3位にランクダウンしていました。しかし、今年度は滞りなく決算ができたため、再び1位となりました。今後は、不動産案件や再生エネルギー投資に関する情報から優良なものを厳選することで、コロナ不況に立ち向かっていく心構えを示しています。
参考サイト
「不動産業界 従業員一人あたり経常利益ランキング 2019年」
2位は、京阪神ビルディング(昨年1位)で、経常利益52億1,400万円に対して、従業員45名となり、従業員一人当たりの経常利益は1億1,587万円でした。京阪神ビルディングは、ウインズ(場外馬券場)の賃貸などを行っています。
同社の経常利益は去年とほとんど変化がなく、非常に安定感の高い経営を続けています。コロナ禍の中でも、日本競馬を主催するJRAが売上好調なことを受けてか、9月18日には上場来高値を記録するなど、株主からの注目度が高まっています。
3位は、ディア・ライフ(昨年2位)で、経常利益34億900万円に対し、従業員は32名となり、従業員一人当たりの経常利益は1億653万円となりました。ディア・ライフは東京で賃貸マンションの開発のほか、人材派遣事業などを手掛けています。
ディア・ライフは、昨年の調査では従業員一人当たり経常利益9,774万円でした。今年は初の1億円突破となり、コロナ前の事業の好調ぶりとより一層の経営効率化が窺えます。しかし、ディア・ライフはコロナショックの影響が大きく、都市型マンションや収益不動産の売却が想定を下回り、9月には役員報酬の自主返納を行っています。同社は9月決算の会社ですので、コロナの影響は今後数値として現れてくることでしょう。
従業員一人当たりの経常利益が5,000万円以上の会社は10社で、4~10位は以下のようになっています。
少数精鋭の会社が上位にランクインする中で、従業員数100名以上の会社でもっとも従業員一人当たりの経常利益が高かったのは、5位のゴールドクレストで、従業員数195名でした。同社は新築分譲マンション「クレストシティ」や「クレストフォルム」などを手掛けています。
ここ2年ほど、従業員一人当たりの経常利益ランキングのトップ3には大きな変化はありませんでした。しかし、コロナの影響がはっきりと表れてくる来年の調査では、ランキングにも変動があると予想されます。
不動産業界 従業員一人あたり経常利益ランキング 2020年
集計方法
・2019年6月期から2020年5月期までの最新の有価証券報告書を元に集計
・経常利益を従業員数で割り、従業員一人当たりの経常利益を算出
・非正規社員は対象外
不動産業界 従業員一人あたり経常利益ランキング 2020年
集計方法
・2019年6月期から2020年5月期までの最新の有価証券報告書を元に集計
・経常利益を従業員数で割り、従業員一人当たりの経常利益を算出
・非正規社員は対象外