上場している不動産会社 従業員一人あたり売上高ランキング2020
上場不動産企業116社(※)を対象に、2019年12月期までの従業員一人当たりの売上高を集計、ランキング形式でご紹介します。従業員一人当たり売上高は、各企業の従業員の生産効率を推し量ることができ、質の良い経営を行っていることを表します。(リビンマガジンBiz編集部)
※注=編集部基準
集計方法
・2019年1月期から2019年12月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計
・売上高を従業員数で割って算出
・従業員数は正規従業員を集計
・連結決算の場合は連結の数値を記載
・日神グループホールディングス、ADワークスグループは2020年に持株会社化したため、持株会社化前のデータを使用
従業員一人当たり売上高6億円超えは2社&トップ10紹介
1位はアルデプロで、売上159億5,300万円に対し、従業員数は17人で、従業員一人当たり売上高は9億3,841万円でした。同社は中古ビルやマンションを再活して販売する事業を行っています。昨年の同様の調査に引き続き1位となり、従業員一人当たり売上高は7億1,823万円から2億円以上アップする好調ぶりです。
参考サイト
「上場している不動産会社 従業員一人あたり売上高ランキング【2019年3月集計版】」
また、2位も昨年同様ディア・ライフとなりました。売上198億6,600万円に対し、従業員数は32人で、従業員一人当たり売上高は6億2,081万円でした。ディア・ライフは不動産の開発や、不動産業界向け営の人材紹介を行っています。昨年の調査に比べ一人当たり売上高は4,000万円ほど低下しましたが、依然として業界トップクラスの効率経営を維持しています。
3~10位は以下の通りとなっています。
前回3位だったランドが3億2,057万円と10位に後退した一方、躍進が目立つのが日本商業開発です。前回ランキングでは3億7,663万円で7位でしたが、今回は5億7,730万円と、1人あたり2億円以上売上高を伸ばしました。建物を建てず地主に徹することで、長期かつ安定した利益を得られる不動産投資「JINUSHIビジネス」や、「地主プライベートリート投資法人」の拡大に取り組んだことが功を奏しました。
また、関西を中心に不動産開発を行うサムティは、前回4位から7位と順位を落としたものの、ランキング中唯一従業員数200名を超える企業として、去年に引き続き高い効率性を維持しています。
→ランキングの11位以下はこちらから
不動産業種 従業員一人当たり売上高増加率 TOP10
前回調査と同様に、前期と比べて一人当たり売上高の増加率が高かった不動産会社トップ10についても調査しました。
1位はラ・アトレで、従業員一人当たり売上高増加率は155%でした。同社は新築分譲マンション事業を中核に、ホテル・ビルのほか、中古マンションの改装や販売も行っています。新築不動産として都市型商業ビル「A*G中目黒」「A*G高円寺」や、「LAホテル福岡」「LAホテル札幌」の引渡しが完了したことなどが売上高アップにつながりました。
2019年は、昨年のように300%を超えるような大幅な売上高増加率を記録した企業はありませんでした。その一方で、9位レーサム(126%)、10位ビジネス・ワンホールディングス(125%)と100人以上の従業員を抱える企業もランクインし、不動産業界全体が落ち着いた流れで推移していたことが分かります。全企業の売上高増加率の平均は101%と、去年の水準からほぼ横ばいとなりました。