不動産関連サービス業 従業員一人あたり売上高ランキング 2020
上場している不動産関連サービス業を営む会社24社(※)を対象に、2019年11月期時点での従業員一人当たりの売上高を集計、ランキングしました。併せて、前期と比較して一人当たり売上増加率の高い企業もご紹介します。不動産関連サービス業種において、従業員の生産性が特に高い企業の特徴を分析します。（リビンマガジンBiz編集部）
※注＝編集部基準
集計方法
・2018年12月期から2019年11月期までの有価証券報告書記載の従業員数および売上高を集計
・売上高を従業員数で割って算出
・従業員数は連結決算の場合は子会社を含んだ総数を基準とし、連結数値がない場合は本社単独の数値を集計
・平均臨時雇用者数は含まず
・「くふうカンパニー」は、2018年10月に「オウチーノ」と「みんなのウェディング」との共同持株会社として設立されたため、前年度データなし
画像＝PIXABAY
従業員一人当たり売上高1億円を超える不動産サービス関連会社は2社
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1位はケネディクスで、売上高703億2,600万円に対し、従業員数は320人となっており、一人当たりの売上高は2億1,977万円となりました。ケネディクスは、元々はアメリカの不動産会社ケネディ・ウィルソン・インクの子会社としてスタートし、現在は不動産ファンドとして、投資家に対する不動産投資機会の提供や、関連サービス業などを営んでいます。
1995年の設立以来、リーマンショックなどの世界的変化を巧みに乗り越え、国内最大の独立系不動産ファンドとして順調に事業を拡大しています。一般的に、従業員一人当たり売上高は効率経営のしやすい小人数の会社ほど高い傾向にありますが、従業員300人を超える大会社でランキング1位となったことは、同社の一人一人の従業員の生産性の高さの表れと言えるでしょう。
2位は全国保証で、売上高432億400万円に対し、従業員数は260人で、一人当たり売上高は1億6,617万円となりました。全国保証は、特定の金融機関の系列に属さない独立系住宅ローン保証会社です。
一つの金融機関に縛られないため全国展開が可能で、地域経済の影響も受けにくく、その柔軟性で営業収益を伸ばしています。こちらも従業員数260人の会社ですが、効率のよい経営がなされています。これには、勤勉な性質の日本人からは、着実な保証料収入が得られることが関係しているでしょう。
3位に入ったアルヒ(従業員一人当たりの売上高2億1,977万円)までの上位3社は、従業員数260～327人と比較的規模の大きい会社となりました。
不動産関連サービス業種 従業員一人当たり売上高増加率 TOP10
続いて、前期と今期を比較し、一人当たり売上高の増加率が高かった企業トップ10についてもご紹介します。
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1位はジェイリースで、従業員一人当たりの売上高増加率は118％となりました。ジェイリースは家賃債務の保証事業を行う会社です。少子高齢化により、賃借人の家賃債務の連帯保証人になってくれる家族・親族が減ってきていることから、身内に代わって家賃債務の保証をする同社の事業の将来性が注目されています。
「従業員一人当たりの売上高」および「従業員一人当たり売上増加率」どちらについても、ランキング上位は従業員数260人以上の企業が多くを占める結果となりました。
ITによる効率化が進む中、不動産会社には、数十人で巨額の利益を上げる上場企業も存在します。しかし、不動産関連サービス業種に限って言えば、効率のよい売り上げのためには、ある程度の人員が必要なようです。
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