上場住宅建設会社の時価総額ランキング 2020
上場建設会社のうち住宅メーカー32社(※)を対象に、2020年2月27日時点での時価総額を高い順にランキング形式でご紹介します。時価総額は株価に発行済株式数をかけた金額で、会社の価値を表す重要な指標です。新型肺炎の株価への影響が出始めた時点で、高い時価総額を維持している住宅建設会社はどの会社なのでしょうか。(リビンマガジンBiz編集部)※注=編集部基準
集計方法
・2020年3月20日時点の時価総額を集計
・参考値として「売上」「経常利益」を掲載
時価総額が1兆円を超える住宅建設会社は2社 上位3社は昨年と変わらず
1位は大和ハウス工業で、時価総額は2兆513億4700万円となりました。大和ハウス工業は大阪市北区に本社を置き、賃貸住宅や商業施設、事業施設などの建設を請け負う、建設業界の国内トップ企業です。
2019年に行った同様の調査では、3月20日時点の時価総額は2兆3444億9200万円でしたので、3000億円ほどのダウンとなりました。株価下落の要因としては、2019年に発覚した施工不良問題などの不祥事も関係していると思われますが、それ以上に新型肺炎の影響が大きいようです。むしろ、2月末の時点で2兆円を超える時価総額を維持しているのは、市場からの同社に対する信頼の表れといえるでしょう。
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2位は積水ハウスで、時価総額は1兆5170億8600万円でした。積水ハウスは、大和ハウス工業と同じく大阪市北区に本社を置く大手住宅メーカーで、240万戸以上の住宅建築実績を持っています。
レオパレス21に続いて大和ハウス工業と、大手メーカーの建築基準不適合問題が続発したことにより、積水ハウスは信頼のおける大手住宅建設会社として株価を上昇させました。新型肺炎の影響で、ここ数か月の比較においては株価がダウンしていますが、昨年3月の時点より2600億円近く時価総額は増えています。
住宅建築業界ではこの2社のみが時価総額1兆円以上を維持しています。3位は昨年と同じく大東建託でしたが、時価総額は8757億8200万円と、1兆円を割り込みました。こちらも新型コロナウイルスの影響で値下がりしています。
続いて、時価総額が1000億円を超えている4位から7位までの住宅メーカーをご紹介します。
レオパレス21は8位で852億1900万円と、昨年3月の592億6200万円からは株価を回復させています。調査対象とした住宅建設会社32社全体の時価総額は6兆654億6600万円で、上位3社だけで全体の3分の2以上を占める結果となりました。
新型肺炎関連のニュースが連日報道されており、今後、どの程度住宅建設業界に影を落とすかは、予断を許さない状況です。仮に、東京オリンピック・パラリンピックの開催日程に変更などがあれば、建設業界や不動産業界にもさらなる影響が予想されます。早期の鎮静化を願ってやみません。
上場住宅建設会社の時価総額ランキング 2020
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