不動産会社 PBRランキング(高実績)2020年1月集計
上場不動産企業116社(※)対象に、PBR(株価純資産倍率)が高い順にランキングしました。PBRの倍率が大きいほど、総資産から負債を引いた額である純資産の1株あたりの価格より、株価のほうが高いことを示しています。2020年1月後半の時点で投資家から特に人気を集めている企業をご紹介します。(リビンマガジンBiz編集部)
※注=編集部基準
集計方法
・2020年1月23日15時時点の数値を集計
PBRが5倍以上の不動産会社は6社 上位2社は変動なし
1位は山口県下関市にある不動産会社のREVOLUTION(旧原弘産)で、1株当たりの純資産が4.9円であるのに対し、株価は50円と、PBRは10.2倍となりました。PBRの倍率は2019年1月の前回調査とほぼ変わらない数値となっています。
前回調査と同様、1株の価格が安い低位株のため、ディトレーダーに好まれて、この倍率となったと考えられます。しかし、純資産は前回調査より増加しており、経営状態は持ち直してきていることが窺えます。2019年11月には社名を変更し、心機一転で更なる回復を目指しています。
参考サイト
「不動産会社 PBRランキング(高実績)2019年1月集計」
2位は前回調査でも2位だったリログループで、連結子会社まで含めた1株当たり純資産357.13円に対し、株価は3,040円となり、PBRは8.51倍でした。リログループは社宅管理などの企業福利厚生のアウトソーシングサービスを手掛けています。地方の賃貸管理会社を積極的に買収しており、前回調査に引き続き高い倍率を記録しました。事業の将来性に期待が集まっていることが分かります。
3位は群馬県に本社をもつ、中古住宅再生を手掛けるカチタスで、1株当たり純資産577.77円に対し、株価は4,620円となり、PBRは8倍でした。前回調査より倍率が上昇し、投資家からの人気がさらに高まったことが分かりました。
4位には、居抜き店舗をオーナーから出店者に転貸する事業を営むテンポイノベーション(PBR7.26倍)が入り、前回より若干倍率は下がったものの、引き続き高PBRを維持していることが判明しました。
結果として、3位と4位の順位交代はありましたが、昨年1月時点の集計から1年経っても、PBRランキング上位4社に大きな変動はありませんでした。株式市場では、短期的な売り買いで株価が一時的に変動することはあります。しかし、中長期的な展望を見据えたうえで投資対象となる企業は、人気が継続する傾向があるようです。
続いて、PBRの倍率が5倍以上の高倍率だった会社をご紹介します。
2018年に東証マザーズに上場したGA technologiesが、6.79倍という高いPBRを得て5位となったことが注目されます。同社は中古住宅に特化した流通プラットフォーム「RENOSY(リノシー)」を運営しています。今後の日本で予想される中古住宅活用の流れと、若いデジタルネイティブ世代をターゲットにした事業であることから、将来性が期待されてこの高倍率となったようです。
不動産会社 PBRランキング(高実績)2020年1月集計
集計方法
不動産会社 PBRランキング(高実績)2020年1月集計
集計方法
・2020年1月23日15時時点の数値を集計