上場不動産会社 女性役員が多い企業 ランキング 2019
上場している不動産会社116社(※)を対象として、女性役員が多い企業をご紹介します。日本の上場企業全体での女性役員数は5.2%ですが、男性役員が多いイメージがある不動産業界の現状についてまとめました。(リビンマガジンBiz編集部)
※=編集部基準
集計方法
・2018年8月期から2019年7月期までの最新の有価証券報告書を元に集計
1位はイオンモール 2位以下は9社が並ぶ
1位はイオンモールで、女性役員数は4名、役員の女性比率は22.2%でした。イオンモールは、ショッピングセンターやモール事業を運営するイオングループのディベロッパー部門を担当し、一般テナントやイオングループ各社にモールの店舗を転貸しています。
女性顧客の獲得が欠かせないモール事業を中核としているためか、ディペロッパー部門であるイオンモール本社にも女性役員が多く登用されています。しかし、役員の数が男女合わせて18人と多いため、男女比率は2割台に留まりました。
2位は三井不動産や野村不動産ホールディングスを含む10社で、女性役員数は2人となりました。役員比率の高い方から順にご紹介します。
ウィル 女性2人・男性7人 22.2%
アズマハウス 女性2人・男性7人 22.2%
フージャースホールディングス 女性2人・男性7人 22.2%
ディア・ライフ 女性2人・男性7人 22.2%
エー・ディー・ワークス 女性2人・男性8人 20%
コスモスイニシア 女性2人・男性9人 18.2%
野村不動産ホールディングス 女性2人・男性10人 16.7%
ジェイ・エス・ビー 女性2人・男性11人 15.4%
三井不動産 女性2人・男性15人 11.8%
イオンモールがショッピングセンター・モール事業に特化した業務形態であることを考えると、一般的なディベロッパーが起用している女性役員の数は、多くても2名までであることがわかりました。また、1名以上の女性役員がいる不動産企業は116社中44社でした。
116社全体の女性役員比率は4.6%と、政府が発表している2019年の上場企業全体の女性役員比率5.2%よりも低く、やや男性に偏った役員編成であることがわかりました。どちらにしろ、安部総理が平成25年に経済界に要請した「2020年までに女性役員比率30%」の目標には遠く及びません。もっとも女性役員の多いイオンモールですら、政府が理想とする女性比率30%台を下回る現状がわかりました。
参考サイト「男女共同参画局 上場企業における女性役員の状況」
不動産は庶民にとって最も高価な買い物であり、マイホームを購入する際は夫婦が共に話し合って慎重に決めなくてはなりません。より女性の声が届く、消費者のニーズをくみ取った事業展開のためには、不動産業界は、今までよりも意識的に女性役員の登用を考えていく必要があるようです。
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