不動産業界 時価総額ランキング 2019
上場している不動産会社116社(※)を対象として、2019年11月6日時点の時価総額が高い順にランキングしました。併せて、2019年10月31日現在の東証一部上場企業全体の時価総額と、不動産業種が占める割合もご紹介します。(リビンマガジンBiz編集部)
※=編集部基準
集計方法
・2019年11月6日15時時点の時価総額を集計
・「売上高」「経常利益」は2018年8月期から2019年7月期までの最新の有価証券報告書を元に集計
1位は三菱地所 安定した財閥系企業とヒューリックの上位は変わらず
1位は三菱地所で、11月6日時点の時価総額は2兆9,256億3,900万円でした。三菱地所は業界第二位の大手財閥系不動産会社で、売上高や経常利益では三井不動産に及ばないものの、会社の価値を示す時価総額では近年、1位を確保しています。安定性や将来性において、投資家から絶大な支持を受けている事がわかります。
参考サイト
2位は業界最大手の三井不動産で、時価総額は2兆8,027億5,800万円です。三菱地所には1,000億円ほど及ばないものの、規模を考えればほとんど差は無いと言ってよく、株式市場のこの二社への信頼と安定は揺るぎがありません。3位は住友不動産で、時価総額は1兆8,957億7,400万円となりました。財閥系の大手3社までが時価総額1兆円を超える企業となっています。
また、4位はヒューリックの7,992億5,500万円、5位は東急不動産ホールディングスで5,283億5,600万円、6位は野村不動産ホールディングスで4,921億9,600万円と、都心に多くの不動産を所有する企業が上位を占めている状態も変わりませんでした。
東証一部上場企業全体の時価総額と、不動産業種の割合は?
2019年10月31日現在の東証1・2部、マザーズ、ジャスダック上場企業全体の時価総額は649兆5,699億9,300万円で、東証一部上場企業に限ると627兆2,251億3,600万円となっています。このうち、一部上場不動産企業は14兆4,694億6,200円で、全体の2.3%を占めています。
これを、リーマンショックの余波が大きく残る2010年10月31日時点のデータと比較すると、東証一部上場企業全体の275兆1,537億8,700万円に対し、不動産業種は6兆4,385億1,400万円となっていました。リーマンショック以前の状態までは回復していないものの、東京オリンピック景気も手伝って、毎年着実に時価総額を伸ばしていることがわかります。
過去三年の東証一部上場不動産会社の数と時価総額の推移は以下のようになっています。
2018年末は、世界的な株価暴落の影響を受けて、不動産業界全体の時価総額も下がりました。しかし、2019年10月現在、一部上場企業全体の時価総額は2017年10月の水準まで回復していないのに対し、不動産業種の時価総額は2017年の同時期を上回っています。また、一部上場不動産企業の数も毎年順調に増えており、不動産業界の好調さを裏付ける結果となりました。