不動産業116社(※)を対象に、資本金をランキング形式で紹介します。資本金とは、会社が事業を行うための元手となる資金のことで、会社法の規定に基づいて設定されています。資本金が多いほど、事業規模が大きいと判断され、融資が受けやすいなどのメリットがあります。(リビンマガジンBiz編集部)
集計方法
・2018年5月期から2019年4月期までに公表された企業の有価証券報告書に記載されている経営指標等の資本金を集計
・連結決算の場合は連結数値を集計
資本金1,000億以上の不動産会社は4社で、去年と順位変動なし
1位は三井不動産で、資本金は3,397億6,600万円です。三井不動産は業界最大手の総合不動産会社で、ビルや商業施設の賃貸、住宅分譲、海外進出など多角的な事業を展開しています。
2018年9月に実施した同様の調査でも、三井不動産が1位となり、資本金額の変動もありませんでした。また、全上場企業の資本金ランキングでも、前回に引き続き23位をキープしています。(2019年8月1日現在)
参考
また、2位の三菱地所(資本金1,420億2,300万円)、3位の住友不動産(資本金1,228億500万円)、4位の野村不動産ホールディングス(資本金1,172億円9,300万円)という順位にも変化はありませんでした。
三菱地所は前回調査時の1,416億5,900万円から3億6400万円のプラス、野村不動産ホールディングスは同じく前回の1,171億円より1億9300万円の増資となっています。
1位の三井不動産の3,397億6,600万円という資本金額は、2位の三菱地所の2倍以上の額となっています。売上高だけではなく資本金額においても、同社が日本を代表する不動産企業であることがわかります。
ランキングトップ10位と不動産上場企業全体の傾向
続いて、ランキング5~10位までをご紹介します。
東急不動産ホールディングスが前回の600億円から175億6,200万円という大幅な増資を行い、1つ順位を上げて6位となりました。同社は、2019年8月14日に「渋谷ソラスタ」に本社を移転したばかりで、活発な事業拡大を続けています。
また、前回トップ10入りしていたNTT都市開発と大京が上場廃止したため、日本アセットマーケティングとユニゾホールディングスの2社がランクインしています。もっとも、この2社も前回11位と14位でしたので、資本金ランキング上位には全体として大きな変動が無かったといえます。
資本金額が100億円を超える会社は20社で、調査した116社全体の17%程度です。資本金額10億円オーバーの企業は72社で、全体の6割強となりました。116社全体の平均は119億1,200万円でした。