不動産に関連するサービス業種23社(※)を対象に、売上成長率を高い順にランキングしました。2018年3月に行った同様の調査と比べて、不動産関連サービス業界の売上成長率上位企業はどう変化したのでしょうか。また、業界全体の売上成長率についても考察します。

(リビンマガジンBiz編集部)

※注=編集部基準

集計方法

・2018年2月期から2019年1月期までに公表された企業の有価証券報告書から集計

・連結決算の場合は連結の数値を集計、ただし「土木管理総合試験所」は前年度に連結決算をしていなかったため、前年度は単独の数値を集計

・前年の売上と比較し、成長率を%(パーセント)にて表記

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売上成長率200%超の不動産関連サービス会社は2社!

1位はケネディクスで、売上成長率は241%でした。ケネディクスは国内最大規模の独立系アセットマネジメント会社で、大規模オフィスから私募ファンドに至るまで多様な資産管理を行っています。受託資産残高は2018年12月末時点で約2兆円にのぼります。

ケネディクスは、海外向けには賃貸住宅特化型、国内向けにはホテル特化型といった、投資家の需要に合わせたコアファンドの組成を行っています。また、海外ではシンガポール子会社にてファンドの運用を開始しました。こうした取り組みが効果を上げ、前年期売上263億4900万円より飛躍的に売上を伸ばし、633億7200万円の売上高となりました。

2位はLIFULLで、売上成長率は217%でした。LIFULLは主として不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S(ライフル ホームズ)」の運営を行っており、同サイトは産経広告社調べで総掲載物件数No.1(2019年1月現在)となっています。

LIFULLは情報サイトの認知度向上のために、プロモーションやキャンペーン、WEB集客の最適化を積極的に行い、また経営の効率化も実現しました。海外事業においても集客力の強化に取り組んでいます。こうした努力により、前年期売上159億4900万円より200%以上アップの345億6500万円の売上高となりました。

今回、ランキング1位となったケネディクスは2018年3月調査の22位から大きく売上を伸ばしました。LIFULLも前回6位からの躍進です。一方、3位のじげん(136%)、4位の夢真ホールディングス(134%)は前回調査でも2位と4位で、確実に成長していることがわかります。

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不動産関連サービス業界の拡大傾向強まる

今回集計した不動産サービス業種23社の平均成長率は121%で、前回調査の113%よりさらに拡大を加速させています。近年、オフィスビルの稼働率及び賃料の上昇傾向が続く中で、活発な不動産投資活動が行われており、不動産の資産管理事業は今後も拡大することでしょう。また、人手不足の中、ITを活用したネット広告や不動産ポータルサイトの需要も高まっています。

加えて、成長率の高い企業は、海外進出を積極的に行っています。少子高齢化社会である日本において、10年、20年先を見据えた成長戦略のためには、海外事業への拡大が欠かせないと考えられていることがわかります。同様の傾向は不動産業界の大手デベロッパーにも見られ、海外進出の傾向は今後も強まっていくでしょう。

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