大和ハウスVS積水ハウス【2019年4月集計版】
日本の大手ハウスメーカーのうち、「大和ハウス工業」と「積水ハウス」を、売上、利益、社員数、時価総額、物件管理戸数の点から比較しました。共に鉄骨造住宅・木造住宅を取り扱う会社で、長年、ライバル企業として知られている両社です。直近では大和ハウスが建築基準不適合問題で揺れています。この点も含め考察します。(リビンマガジンBiz編集部)
集計方法
・2018年3月期(大和ハウス工業)および2018年1月期(積水ハウス)の有価証券報告書より集計
・連結決算の数値を採用
・2019年4月22日時点の時価総額を集計
・物件管理戸数の数値は、週刊全国賃貸住宅新聞の「2018年管理戸数ランキング952社」より集計
売上高・営業利益・純利益は大和ハウスが約1.7倍の差をつける
売上は大和ハウス工業が3兆7959億9200万円、積水ハウスが2兆1593億6300万円となり、大和ハウス工業が約1.7倍の差をつけています。営業利益、純利益についても、差は約1.7倍となりました。
大和ハウス工業は、戸建て住宅や賃貸共同住宅、商業施設などの建築の他、都市開発や海外進出にも積極的な大手建築会社です。注文住宅としては、耐震や断熱性を重視した「xevo(ジーヴォ)」、3~5階建ての「skye(スカイエ)」ブランドなどを手掛けています。賃貸住宅では、傘下の大和リビングが「D-room」を展開しています。
積水ハウスは、戸建て住宅や分譲マンション、賃貸の他、リフォームや都市開発を行っているメーカーです。注文住宅のブランドとしては「IS(イズ)」シリーズや「BE(ビー)」シリーズ、木造の「Gravis(グラヴィス)」シリーズなどがあります。賃貸住宅は「シャーメゾン」を手掛けています。
積水ハウスは戸建て住宅販売戸数で長年1位を維持していますが、戸建て、アパート、マンションを合わせた総販売戸数は2017年時点で大和ハウスが3年連続トップとなっています。売上や利益の数値から見ても、総合力で大和ハウスが積水ハウスを上回る結果となりました。しかし、今後は2019年4月に発覚した大和ハウスの建築基準不適合問題が、売り上げや利益に影響してくることでしょう。
参考サイト
住宅産業新聞社「2017年度大手住宅メーカー・ランキング、総販売戸数トップは大和=戸建て首位は積水ハウスが堅守(こちらから)」