不動産業種109社(※)のうち上場企業106社を対象に、従業員数が多い順にランキングしました。原則として連結子会社を含む常時雇用者の総数をご紹介します。従業員数の多さは、会社の規模の大きさを表す端的な指標となります。(リビンマガジンBiz編集部)
※注=編集部基準
(画像=イラストAC)
集計方法
・2018年10月期までの直近の有価証券報告書記載の従業員数を集計
・従業員数は連結決算子会社を含んだ総数を基準とし、連結数値がない場合は本社単独の数値で順位化
・平均臨時雇用者数は含まず
従業員数1万人以上の不動産会社は3社!
1位は東急不動産ホールディングスで、連結子会社を含め2万1,091人の従業員が働いています。Jリーグの1部J1の平均観客動員数が約1万9000人(2018年)なので、東急不動産ホールディングスの関連社員だけで1試合分の観客動員をまかなうことができます。
東急不動産ホールディングスは首都圏を中心に、マンションや戸建住宅の開発・分譲、ビルや商業施設の開発運営、不動産管理や仲介などの事業を幅広く行っています。
東急不動産ホールディングスは以前ご紹介しました「不動産業界関係会社数ランキング」で3位に入っているほか、「不動産業界新卒採用数ランキング」では1位と、積極的に従業員を増やして事業を拡大していることがわかります。東急不動産ホールディングス社自体は持株会社のため、会社単独の従業員数は56人となっています。
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2位は三井不動産で、連結子会社を含めた従業員数は1万8,625人です。三井不動産は不動産業界の最大手で主にオフィスビルや商業施設の賃貸、住宅の分譲・賃貸、ホテル・リゾートの運営等を行っています。
三井不動産は関係会社数で1位となっており、日本に限らず英米や東南アジアにおいても活発に事業を展開しています。こうしたグループ企業の多さ、多様な活動地域が従業員数の多さに繋がっています。三井不動産社単独の従業員数は1526人です。
3位は住友不動産で、連結子会社を含めた従業員数は1万2,934人となりました。住友不動産は住友グループに属し、東京を中心に、法人向けには主にオフィスビルや商業施設の賃貸、個人向けにはマンションや戸建住宅の分譲などを行う大手デベロッパーです。
住友不動産において特筆すべきは単独での従業員数の多さで、5732人と総従業員の半数近くが働いています。企業単独の従業員数1位で、2位の日本ハウズイングが1893人ですので、ダントツの多さとなっています。
従業員数の多い上場不動産企業トップ10と企業規模の傾向
4位 三菱地所 単独:806人 連結:8,856人
5位 野村不動産ホールディングス 単独:24人 連結:6,636人
6位 東京建物 単独:587人 連結:4,813人
7位 スターツコーポレーション 単独:139人 連結:4,155人
8位 三重交通グループホールディングス 単独:33人 連結:3,488人
9位 イオンモール 単独:1682人 連結:3,091人
10位 日本ハウズイング 単独:1893人 連結:2,642人
1~10位までの企業は、関係会社数ランキングで上位になっている会社が多く、やはり関係会社が多いほど従業員総数が増えるようです。従業員数が1000人を超える企業は106社中15社でした。
中小企業基本法2条の定義では、中小企業とは不動産業の場合、「資本金3億円以下」または「300人以下」の企業となっており、大企業と中小企業を分ける一つの目安となっています。今回の調査では、従業員数300人を超える企業は36社となりました。一方で、従業員数300人以下の、小回りのきく企業が70社と、多数上場していることがわかりました。
また、最も従業員数が少なかった会社はRISEで、連結・単独ともに従業員数4人となっています。
参考サイト
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