誰もが知っている大きな公園から、子供の頃遊んでいた小さな公園まで、都内には膨大な数の公園があります。その公園の歴史や背景を調べてみると、ひとつひとつに興味深いエピソードや逸話があるようです。


今回は、東京メトロ「広尾駅」駅下車 徒歩3分、港区立「有栖川宮記念」を現地調査しました。(リビンマガジン編集部)

「有栖川宮」と聞くと、高貴なイメージがしますが…

(撮影=リビンマガジン編集部)

(撮影=リビンマガジン編集部)

名前のとおり、歴史がありそうな公園ですね。早速調べてみました。

江戸時代、ここには盛岡南部藩の下屋敷がありました。

その後、1896年(明治29年)、に有栖川宮威仁(ありすがわのみやたけひと)親王の息子・栽仁(たねひと)王新邸造成の御用地になります。 有栖川宮が途絶えた後は、大正天皇は第三皇子光宮宣仁(てるのみやのぶひと)親王に、有栖川宮の旧称高松宮の称号を賜り、その御祭祀を継ぎます。

その後、高松宮殿下は、故・有栖川宮威仁親王の20年目の命日にあたる1934年(昭和9年)に、この地を東京市に賜与され、記念公園として一般開放されました。

公園北東部の土地を編入し、1975年(昭和50年)には港区に移管されました。

(撮影=リビンマガジン編集部)

管理事務所近くの広場には、この公園とも縁の深い、有栖川宮熾仁(たるひと)親王公の銅像が建っています。この公園のシンボルになっています。

(撮影=リビンマガジン編集部)

(撮影=リビンマガジン編集部)

広場の石碑には、公園の歴史が書いてありました。 


公園というより庭園


公園の面積は67,131㎡。麻布台地と呼ばれる地形を活かした公園になっています。東側の高台から西南側の低地に向けて大きく傾斜があります。軽く山登りをしている気分になります。段差や階段が多いので、歩きやすい靴でいったほうがいいかもしれませんね。

(撮影=リビンマガジン編集部)

また、園内には都立図書館もありました。蔵書数は国内の公立図書館では最大級で、なんと約202万冊もあります。こちらの図書館へは遠方からも蔵書を求めて来館される方も多いそうですよ。

(撮影=リビンマガジン編集部)

丘や渓谷、池など、公園というより自然を大切にした庭園に近いです。

木がたくさん茂り、渓流が西南側の池にそそいでいます。丸太を使った階段のほか、池にそそぎ込む渓流の手前に、石造りの橋が架けられています。趣ある風景です。

春はウメやサクラのほかに、区の木であるハナミズキや、ソメイヨシノ、ヤマザクラなど11種類もの桜が咲くそうです。初夏にはハナショウブ、区の花のアジサイ、秋はイチョウ、紅葉、冬は雪景色など四季折々の植物が園内を彩ります。

(撮影=リビンマガジン編集部)

また、公園は広尾や恵比寿、六本木の間、都会のど真ん中に位置しています。池の向こうには六本木ヒルズがうっすらと見えました。都会のオアシス、といった感じでしょうか。こちらの池にはアヒルや鴨も生息しているそうですよ。

いかがでしたでしょうか。気持ちのいい公園なので、天気のいい日は公園デートにもピッタリです。ぜひお近くに来た際はお立ち寄りください。

【区立 有栖川宮記念公園】

所在地:

港区南麻布5-7-29

開園日:

常時開園

交通:

東京メトロ日比谷線「広尾駅」徒歩3分

問合せ:

管理事務所:03-3441-9642

 
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