誰もが知っている大きな公園から、子供の頃遊んでいた小さな公園まで、都内には膨大な数の公園があります。その公園の歴史や背景を調べてみると、ひとつひとつに興味深いエピソードや逸話があるようです。

今回は、東急東横線「代官山駅」下車徒歩13分、旧山手通り沿いにある目黒区立「西郷山公園」を現地調査しました。(リビンマガジン編集部)

「西郷」は皆さんご存じのあの「西郷さん」に関係している?!?


(撮影=リビンマガジン編集部)

「西郷」と聞くとなにを連想しますか?おそらく、幕末から明治にかけて活躍した「西郷隆盛」を思いつく人が多いと思います。

西郷山公園という名前は、この場所が西郷隆盛の弟である従道(つぐみち)の屋敷があったことに起因します。公園の位置は、旧西郷邸の敷地の北東部にあたり、付近の人々に「西郷山」という通称で親しまれていたことから名づけられました。

従道が住んでいた当時は、フランス人の土木建築技師レスカスが設計した洋館と書院造りの和館が並んでいたそうです。その後、西郷家は1941年に渋谷に移転したため、当時の鉄道省(戦後の日本国有鉄道)の手に渡りました。また第二次世界大戦の空襲により和館が焼失するなど次第に西郷邸があったころの面影は薄くなってゆき、残された洋館も1963年に愛知県犬山市にある明治村に移築されました。歴史ある由緒正しき公園です。その後、この土地を利用して公園が開かれたのでした。


(撮影=リビンマガジン編集部)

園内には、西郷山公園の由来がかかれた石碑もあります。


広場からの景色は絶景



(撮影=リビンマガジン編集部)

「山」というだけあり、台地の斜面を利用した高低差がある公園です。そして、西郷山公園の最大の魅力はなんといっても、広場の展望エリアからは絶景が見えます。中目黒や代官山の街を一望できます。冬の空気が澄んだ晴れた日には富士山も見えるそうですよ!


(撮影=リビンマガジン編集部)

園内には広場もあります。取材をした日は秋晴れ。椅子を持参した夫婦がお弁当を食べていました。他にも上半身裸になって日焼けをする方、公園の遊具で遊ぶ子供など、周辺住民に愛される公園です。 


(撮影=リビンマガジン編集部)

高低差は20m以上、勾配がきつめの階段が続きます。


(撮影=リビンマガジン編集部)

代官山というオシャレな土地柄もあり、90年代に放送されて大流行したドラマの撮影にも利用されたこともあるそうです。当時はデートスポットとして人気だったとか。確かに場所も都心から近いので、公園デートにも最適ですね。

都会のど真ん中で味わえる憩いの自然、休憩にはカフェも利用できます


(撮影=リビンマガジン編集部)


(撮影=リビンマガジン編集部)


春になると広場では見事な桜が咲き誇るそうです。毎年西郷山公園でのお花見を楽しみに来る方も多いそうですよ。他にも花壇や竹林が園内にあり、自然も楽しめる公園です。


(撮影=リビンマガジン編集部)

旧山手通り沿いの入口にはカフェがありました。休日に園内のカフェでランチを楽しんでみてもいいですね。

お散歩やデート、西郷山公園は周辺住民に愛される都会の真ん中の公園でした。歴史もある公園です。お近くに立ち寄った際はぜひ行ってみてください。


【区立 西郷山公園】

所在地:
目黒区青葉台2-10-28


開園日:
常時開園
交通:
東急東横線「代官山駅」より徒歩15分
問合せ:
03-5722-9741

 
  • line
  • facebook
  • twitter
  • line
  • facebook
  • twitter

本サイトに掲載されているコンテンツ (記事・広告・デザイン等)に関する著作権は当社に帰属しており、他のホームページ・ブログ等に無断で転載・転用することを禁止します。引用する場合は、リンクを貼る等して当サイトからの引用であることを明らかにしてください。なお、当サイトへのリンクを貼ることは自由です。ご連絡の必要もありません。

このコラムニストのコラム

このコラムニストのコラム一覧へ