誰もが知っている大きな公園から、子供の頃遊んでいた小さな公園まで、都内には膨大な数の公園があります。その公園の歴史や背景を調べてみると、ひとつひとつに興味深いエピソードや逸話があるようです。
今回は、田園都市線「駒沢大学駅」に位置する、1964年東京オリンピックの感動が今なお熱くよみがえる都立 「駒沢オリンピック公園」(通称:駒沢公園)をご紹介します。(リビンマガジンBiz編集部)
歴史〜1964年東京オリンピックで使われた
都内屈指の総合運動公園として有名な「駒沢公園」の歴史は昭和24年10月に開催された第4回国民体育大会のためのハンドボールコート(2面)とホッケー場(1面)の建設に始まります。
昭和36年第18回オリンピック大会の東京招致決定に伴い、順次陸上競技場、体育館、屋内球技場、第一球技場、第二球技場、補助競技場の6つの施設が完成しました。
そして昭和39年(1964年)の東京オリンピックでは、サッカー、レスリング、バレーボール、ホッケーの会場として実際に使用され、その後は数々の大会が開催される運動公園として現在に至ります。
実際に現地に行ってきました。では、駒沢公園の魅力を紹介していきましょう。
世田谷区〜目黒区にまたがる大規模な公園
駒沢公園の敷地面積はなんと413,573㎡!広さを測るよく言われる東京ドーム(46,755㎡で計算)から換算すると約8.8個分になります。住所も世田谷区のみならず目黒区にまたがる大規模な公園となります。
駒沢公園を象徴するシンボル中央広場の「オリンピック記念塔」
駒沢公園の中心部に位置する、20,000㎡の広さを誇る「中央広場」には、公園のシンボルとなる「オリンピック記念塔」があります。地下1階、地上12階、上部にある10mの給水槽をあわせると高さは50mになります。塔の東側には1964年東京オリンピックの際に使用された聖火台がそのまま残っています。
前回の五輪の痕跡があちこちにあります。
だからでしょうか。運動にはげむ人がたくさんいます。取材の日はとても日差しの強い日でした。中央広場では、上半身裸の男性たちが日焼けをしたり、キャッチボールをしています。子どもたちも暑さにも負けずにボール遊びをしています。とても開放感のある気持ちのいい広場でした。
体育館にはメモリアルギャラリーもあり
広場周辺には、東京オリンピックでレスリング会場として使われた収容人員3,474人(仮設席1,120人を含む)のスタンド席を備えた体育館もあります。
取材当日もスポーツ大会が開催されていました。
体育館内では、東京オリンピックの資料を中心に展示されている「東京オリンピックメモリアルギャラリー」が常設されています。実際に私も見学をさせていただいたのですが(撮影禁止)、東京オリンピックの歴史や、展示物を中心に当時の熱量を肌で感じることができるギャラリーとなっていました。また、オリンピックの歴史やスポーツの体験、体感ゾーンもありますので、時間をかけてじっくり楽しめ、とても見応えのある内容となっています。入館も無料ですので、おすすめです。
自然も施設も充実しています
「運動施設」がメインの公園ですが、広大な敷地を埋め尽くす自然も魅力の一つです。
この日も少し歩くだけで沢山の植物を確認できました。また、サイクリングコースやジョギングコースも周辺住民から人気です。早朝から夜間まで、多くの方がこのコースを走っているようですよ。
週末になると多くの方が木陰で読書をしたり、公園併設のカフェでコーヒーを飲みながらゆったりとした時間を過ごしたり、恋人と公園デートをしたりと、過ごし方は様々です。いつ行っても気持ちのいい公園です。
いかがでしたでしょうか。1964年東京オリンピックの熱気が残る駒沢公園に行くと、2020年に開催される東京オリンピックがさらに待ち遠しくなります。現在でも3年後の開催に向けて新たな施設が東京には建設されています。オリンピック終了後にはこの駒沢公園のように周辺住民に愛される施設がまた増えるといいですね。みなさんもお近くにいらした際はぜひ、駒沢公園に寄ってみてください。
【都立 駒沢オリンピック公園】
・所在地
〒154-0013 世田谷区駒沢公園1-1
・開園日
常時開園
※サービスセンター及び各施設は年末年始は休業となります。
※営業時間等はサービスセンターへお問い合わせ下さい。
・交通
田園都市線「駒沢大学駅」下車 徒歩15分
・問合せ
駒沢オリンピック公園管理所
電話: 03-3421-6431