神奈川県における空き家の現状とは?
総務省がおこなった「平成25年住宅・土地統計調査」の概要によると、神奈川県は全国で3番目に住宅が多く、空き家率10.6%と全国でも低水準であることが報告されています。しかし、都心まで電車で1時間以上かかる地域や坂道・階段が多い地域など、生活に不便さがある地域では空き家問題が目立ちはじめました。神奈川県では空き家問題に立ち向かうため、県をはじめ横須賀市や小田原市、箱根町や山北町など各自治体が独自に問題解決に取り組んでいます。ここでは横須賀市と小田原市の取り組みについて紹介します。
横須賀市が行う空き家バンクとは?
横須賀市が行う空き家バンクには「子育てファミリー等応援住宅バンク」と「駅周辺谷戸地域空き家バンク」の2種類があります。子育てファミリー等応援住宅バンクは、中学3年生以下のお子さんがいる世帯や夫婦ともに40歳未満の世帯を応援するプロジェクトです。市に登録された空き家を購入すると、入居者に対して物件購入費用やリフォーム費用、引越費用が最大50万円まで助成されます。この制度を利用するには空き家の売買が条件のため、空き家が条件地域に入れば市のサポートを受けながら売却が進められます。
「駅周辺谷戸地域空き家バンク」では谷戸という横須賀市の中でも特に急な階段や坂が多く、車の進入も難しい地域を対象としています。ここ数年で一気に谷戸地域の空き家問題が深刻化してきたため、このようなプロジェクトが立ち上がりました。この制度では賃貸も売却もどちらも可能なため、この地域に空き家を持つ人は市や不動産屋に相談してみてはいかがでしょうか。
小田原市が行う空き家バンクとは?
小田原市が行う空き家バンクは「マッチング型」です。空き家の所有者と空き家を必要とする人がそれぞれ市に条件を登録し、小田原市と提携している不動産屋が仲介に入るという仕組みになっています。小田原市のHPでは随時、空き家の情報と探している空き家の条件が公開されているので、互いに条件が会う人を見つけることができるのです。なお、小田原市に情報を登録しなくても、市に希望の条件を伝えることで、不動産仲介業者経由で借り手を紹介してもらうことも可能です。
条件に合う場所から空き家を探していこう!
神奈川県ではここで紹介した横須賀市、小田原市以外の自治体でも空き家バンクの取り組みが行われています。自分や家族が住んでみたい地域や通勤等の条件に合う地域がある方は気になる自治体名で検索してみてはいかがでしょうか。