不動産を購入する時、大抵の人は火災保険に加入します。長期契約によって大きな割引がある保険のため、5年や10年といった長期スパンで加入する人がほとんどでしょう。では、不動産を売却することによって、途中で解約した場合はどうなるのでしょうか。
■火災保険の基礎知識
そもそも火災保険とは、どのような制度なのでしょうか。
火災保険とは?
火災保険とは、基本的にはその名の通り、火災による損害を補償してくれる保険です。火災保険の補償範囲は、火災だけではありません。水害、風害、落雷などによる自然災害や、水漏れ、盗難、爆発などの事故も補償されます。また、最近では付帯特約として、地震保険も人気です。火災保険には、家財と建物の2種類の保険があります。購入した一戸建ての人なら戸惑うことなく両方に入るでしょうが、マンションの人はどれに加入したらよいか、迷う場合もあるのではないでしょうか。火災保険がカバーしてくれるのは、実は自分の部屋だけなのです。もし隣家が火事で自身の家財が損害を受けても、自らが加入している火災保険から補償される仕組みになっています。
火災保険は、長期でオトクに。
火災保険は、短期の契約よりも、長期の契約の方が、割引率が高くなり、保険料も割安になります。保険会社にとっては、保険料を一括でもらえるというメリットに加え、支払いの滞納リスクもないことから、長期契約をお得にしているのです。また、他社に乗り換えられることも少なくなるので、
保険料は、会社によって大きく異なります。不動産売買の際は、大きな金額が動くのであまり金額を考える事なく、不動産会社の勧める保険に加入しがちです。しかし、比較してみると、大幅に安くなることもありますので、よく比較検討してみましょう。
■火災保険は途中解約できる!
先に結論から言えば、長期契約であっても、火災保険は途中で解約することができます。詳細を確認してみましょう。
返金もOK
期間途中で解約した場合、一括で支払った保険金は、残りの期間分に対して、返金が行われます。掛け捨てのイメージが強い損害保険ですが、契約の残っている保険に関しては、残期分の清算が可能となっているのです。売却が決まったら、契約をした保険会社に連絡をしてみましょう。
解約には手続きが必要
長期契約の火災保険は、黙っていても契約日満了まで解約されません。解約と返金には、手続きが必要です。自分が契約をした保険の代理店、もしくは加入している保険会社に連絡をします。解約の旨を伝えると、数日で手続きの書類が送られてきます。記入して、返信しましょう。
また、解約による返金は、残った期間分の満額が戻ってくるわけではありません。各保険会社によって、何割か引かれた後の残額が戻ります。詳しくは加入している保険会社に確認してみましょう。