親世代などが持っている、空き家。住む人がいなかったり、活用方法がなかったりと、相続しても利用価値がない、ということもあります。いざそうなった時、他の人はどのような対応をしているのでしょうか。
■工夫をして活用する
現在は利用価値がないと思われている空き家でも、工夫次第では、うまく活用できるかもしれません。
賃貸に出す
空き家のまま放置すると、周辺環境や防犯の観点からも、良いことはありません。どんなに利用価値のなさそうな空き家でも、工夫次第で借り手はつきます。例えば田舎の一軒家でも、田舎暮らしをしてみたい人に貸し出せば、需要があります。使っていない家なら多少古くても、相場より安く貸し出せば借り手がつきます。大きな家なら、シェアハウスとして活用するのもよいでしょう。また、最近では空き家を活用するための、空き家バンクなどを行っているNPO法人などがあります。
空き地として活用する
そのままでは活用できそうもない空き家なら、更地にして活用してみましょう。最近では、太陽光パネルを置いて売電するという手も。また、近くにお墓があって、持ち主のお寺に相談すると墓地として活用してくれたというケースもあります。
■手放す
利用価値のない空き家を持っていても、固定資産税がかかってしまうだけです。それならいっそ、手放してしまうという人も。どんな方法で手放すことができるのでしょうか。
相続放棄する
相続は、するかしないかを選ばねばならず、空き家だけを相続しないという選択はできません。資産がマイナスだったり、空き家の他に財産がなかったりというケースで、まだ相続の手続きをしていないなら、相続放棄をすれば空き家を所有しなくても済む可能性があります。資産がマイナスでなくても、空き家はただ持っているだけで税金などの経費がかかります。活用方法がなさそうな空き家は、よく考えて相続しましょう。
寄付する
他に財産があるなど、相続放棄ができないような場合は、その物件を活用したい人に寄付するという手段もあります。寄付する相手は、自治体、個人、法人などが考えられます。しかし、自治体が寄付を受け取るケースはほとんどありません。個人・法人を検討してみましょう。個人の場合、最も可能性が高いのは、隣家です。評価格が110万円以下なら無税で寄付することもできるので、受け取ってくれる場合もあります。
法人の場合、その場所を活用できそうな公益法人なら、受け取ってくれる可能性があります。また、宗教法人などに寄付すれば、前述のように墓地などに活用してくれるケースも。利用価値のなかった空き家も、役立ててくれます。