不動産を売却すると、譲渡所得となります。高額な譲渡所得があると、翌年の保険料が高くなる可能性があることをご存じですか?今回は、不動産売却に伴う翌年の保険料について、ご案内します。
■所得によって変わる保険料とは
不動産を売却して出た利益は、譲渡所得となります。所得の金額によっては、住民税や所得税がアップするのに加え、保険料も上がってしまうことも。翌年慌てずに済むよう、まずは所得によって変わる保険料について確認してみましょう。
保険料が上がるのは、どんな人?
健康保険にはいくつか種類があります。国民健康保険、社会保険、共済組合保険など、加入している人の職業によってその保険の種類は変わります。不動産売却による保険料アップは、すべての保険が対象ではありません。最も影響を受けるのは、自営業者や年金所得者が加入している、国民健康保険の加入者です。
国民健康保険はなぜ影響を受けるのか
では、影響を受けない保険もあるのに、国民健康保険はなぜ不動産売却によって保険料が上がってしまうのでしょうか。
国民健康保険の保険料は、世帯の所得に応じて金額が決まります。よって、何らかの理由でその年の所得が変わってしまうと、翌年の保険料が変わってしまいます。不動産売却による収入は、例え一時的であっても高額なお金を得たと判断されます。これが高所得とみなされ、一時的に保険料が高額になってしまうのです。
■国民健康保険加入者の準備
保険料がかなり高額になってしまうと思うと、怖くてなかなか不動産を売却する気分になれないかもしれません。しかし、きちんと計画をしておけば、怖がる必要はありません。不動産売却による国民健康保険への影響を確認しておきましょう。
保険料が上がる期間
高額の保険料がずっと続くと思うと、不動産売却を躊躇してしまいますよね。しかし、国民健康保険は前年度の収入によって決まります。よって、一時的に保険が高額になるのは、翌年1年間のみです。その年に通常通りの所得しかなければ、保険料は元の金額に戻ります。
保険料の上限
国民健康保険は、所得が低いと安くなり、所得が多いと高くなります。しかし、高くなると言っても、その値段には上限があります。例えば東京23区の場合、保険料の年間西郷金額は89万円となります。つまり、東京23区内なら、最高89万円の保険料を別途用意しておけば安心して不動産を売却できる、というわけです。
不動産売却時は、税金も高額になります。翌年になって慌てずに済むように、売却所得から税金や保険料を確保しておくなど、不動産売却は計画的に行いましょう。