不動産会社に不動産を売却する際、不動産会社は査定評価法を用いて、不動産の価格を決定します。どんな方法があるのでしょうか。
■査定評価法は3つ
不動産を売却する時、不動産の価格を決めるのは査定評価法です。査定評価法には3つの種類があります。まずはどんな方法があるか、確認してみましょう。
原価法
売りたい物件を、もし再度用意するとしたらいくらかかるかを計算する方法です。その物件を作るための再調達原価から、経年劣化や老朽化部分を差し引いて求められます。不動産会社の現地チェックによって金額が変わるというのも特徴です。主に一戸建ての算出方法として用いられています。
収益還元法
その物件が、将来的にどのくらいの利益を生み出すかを考えて価値をつける方法です。マイホームでも利用されることもありますが、主に投資用物件の算出に使用されています。
取引事例比較法
売却を希望している物件と似た物件の価格を参考に値段をつける方法です。エリアや土地の広さ、経年や間取りなど、過去の取引からよく似た物件を探し、それに市場動向や取引の時期などを加味して、価格をつけます。現在はこの方法が最も多く用いられています。
■その他の査定方法
一括査定を依頼した時、価格に大きく差が出るのは、上記のように用いる査定方法が異なるためです。では、他にどのような査定があるのでしょうか。
立地と環境
査定価格は、この2つでほぼ決まります。駅から物件までの距離が近いと金額は高くなりますし、住みたい街ランキングに名前があがるような人気の土地ももちろん高くなります。また、治安や周辺施設など、周囲環境が良い物件も、当然人気があるため、高く見積もられます。
築年数と土地形状
戸建ての場合に重視されるのは、築年数と、家が建っている土地の形状です。どんなに状態が良くても、築年数が経っていると、査定額は大きく下落します。特に戸建ての場合、評価法においては、約20年でほぼ価値が0円になります。また、間口が広く、土地として売りやすいやや長方形の土地は高く評価されます。一方で、変形地や再建築のできない土地などは、評価が下がります。
評価されにくいこと
重要そうに見えて、逆にあまり評価されないものは、内装や設備です。内装は購入後にリフォームすればきれいになりますし、設備は最新のものに取り換える場合もあります。むしろ、処分しにくい設備機材が古くなっていると、かえってマイナス評価をされてしまうことも。ただし、室内が清潔で状態が良いと、家もきれいに使っているという印象になり、高評価につながります。日ごろのこまめなメンテナンスを心がけましょう。