住宅をローンで購入する時、変動金利と固定金利のどちらで契約をするか、選択を迷うのではないでしょうか。将来的に大きな差が出る可能性がある両者、どちらで購入した方がお得なのでしょうか。
■変動金利と固定金利
名前はよく聞くけれど、そもそも変動金利と固定金利は、どのような違いがあるのでしょうか。
変動金利とは
変動金利とは、その名の通り、契約時から変動する金利です。固定よりも金利が安く、特に現在は低金利時代のため、元本を早く返済できるとして人気です。金利は半年ごとに見直されますが、実際に返済する額は5年ごとに見直されるものが多くなっています。どんなに上昇しても5年後の返済額は1.25倍までしか上がらないので、急激な返済金額の増加はありません。ただ、その分利息が大きくなるので、支払う利息も大きくなります。
家計的に余裕が欲しい人や、金利が上がった時に借り換えなどをすぐに行える人などに向いています。
固定金利
固定金利も、名前の通り、契約時から固定されている金利です。メガバンクなどが販売する住宅金融支援機構の「フラット35」なども、この固定金利の商品です。変動金利に比べて、若干金利が高く設定されています。
将来的な返済額がすべてわかるため、計画的な返済がしたい人に向いています。
■結局、どちらがお得?
では、変動金利と固定金利、結局はどちらがお得なのでしょか。
販売時に進められるのは、主に変動
住宅を購入しようとすると、銀行やハウスメーカーが提示するのは、大抵が変動金利です。近年では低金利が続いているので、返済額が低くなりローンを勧めやすいためです。実際、2000万の住宅を20年ローンで購入した場合、
変動金利:0.6% 毎月の返済額は約88,000円
固定金利:1.6% 毎月の返済額は約97,000円
と、約1万円の差が発生します。このため、契約をして欲しい銀行などは、変動金利を勧めるのです。
リスクを負う側はどちら?
一見良いことばかりに見える変動型ですが、必ずしもお得だとは言い切れません。将来的に金利が上昇した場合、銀行側にメリットがあるため、借り手側にリスクが発生します。一方の固定金利は、将来的に金利が上昇した場合、借り手側にメリットがあるため、銀行側にリスクが発生します。
実際、住宅を購入しようとする際に、銀行は変動型を勧めます。借り手側にリスクを負わせることができるのに加え、銀行としては将来的に金利が上昇するとみているためです。
結局、どちらの金利が良いかは、その人のライフスタイルや考え方にもよります。しかし、リスクの所在を知っておくと、選択の考慮する際の一つの目安になるでしょう。