かつては、南向きから売れていたというマンション。しかしタワーマンションの場合、むしろ南向きは敬遠されているようです。なぜなのでしょうか。
■南向きが嫌がられる理由
ガラス張りの窓から、太陽が燦々と注ぐ、南向きのマンション。一見、すばらしい環境のように見えますが、タワーマンションに限ってはそうとは言い切れないようです。理由を確認してみましょう。
暑い
タワーマンションの場合、目の前に障害物がありません。そんな眺めのすばらしさが人気の理由の一つでもあるのですが、障害物がない、ということは、日差しを遮るものもない、ということです。特に夏は、強い太陽から発せられる直射日光が、そのまま室内に入ってきます。その分、室温が上がり、エアコンが効かない程に暑くなることも。遮光カーテンなどで日光を遮らねばならず、そうなるともはや、タワーマンション最大の魅力である眺望が、まったく見えなくなってしまうのです。
眩しい
室内に直射日光が入ってくる、ということは、光の量もかなりのものです。南向きの場合、いわゆる逆光状態が続き、室内にいるとずっと強い光に晒されなくてはなりません。タワーマンションの場合、朝日が水平線から上り、夕日が水平線に沈みます。戸建てや低層マンションよりも長時間、日の光がビームのように差し込んできます。
■他の向きv.s.南向き
南向きが不人気なのはわかったけれど、北向きはどうなのでしょうか。また、デメリットはたくさん聞いたけど、そうは言っても、やっぱり南向きが良いという人は、どうすれば快適に暮らせるのでしょうか。
他の向きのメリット・デメリット
太陽が昇る方角で人気の東向き、夕日が美しい西向き。どちらも南向き程ではありませんが、やはり太陽の光の入り具合が、デメリットになることもあります。
一方、かつては太陽が差し込まないので、ジメジメしたイメージのあり人気のなかった北向き。しかし、タワーマンションに限っては、遮るものもないので、採光も十分。24時間換気が装備されている家も多いので、カビとも無縁です。さらに、タワーマンションの多い湾岸エリアでは、北向きの方が都心側を向いているので景色が美しく、値段も北向きであることを考慮されているので、下がりにくいのも特徴です。
南向きを快適にするために
最も効果的なのはね窓を断熱性の高いものに変えることです。マンションの規定でできない時やそれでも暑い時は、強い紫外線を遮るためにUVカットのフィルムを貼るのが効果的です。数万円で施工もできますし、ホームセンターなどで買ってくれば自分で貼ることもできます。日差しも少しはやわらかくなるでしょう。