不動産売買をする時、大抵の方は不動産仲介業者に依頼することになるでしょう。では、その不動産仲介業者は、どのような仕組みで利益を得ているのでしょうか。
■仲介業者の利益
売り手と買い手を結んでくれる、不動産仲介業者。間に入ることで得る利益には、どのようなものがあるのでしょうか。賃貸のケースも併せてご紹介します。
売買の場合
不動産売買の仲介の場合、不動産の売買が成功すると、仲介手数料が得られます。報酬額は、宅地建物取引業法により、上限が決められています。
200万円以下の場合:5%
200~400万円以下の場合:4%+2万円
400万円以上の場合:3+6万円
※消費税を支払っている業者の場合は、消費税を加えることができます。
これは、売り手・買い手の業者がそれぞれ受け取れる報酬額の合計で、通常は折半されることが多くなっています。
賃貸の場合
居住用の賃貸の場合は、賃料の1か月分(消費税業者の場合は、+消費税)が上限となっています。これは貸主、借主のどちらから受け取ってもかまわず、また合計が1ヵ月以下となるならその両方からどのような比率で受け取っても良いとされています。大抵は借主の負担となっていますが、最近は仲介手数料が0.5か月というキャンペーンを行っている会社もあります。この場合、残りの0.5か月分は、貸主からもらっているというわけです。
また、オフィスなどの事業用賃貸の場合は、別途保証金を預かる場合があります。その時は、保証金を売買額とみなし、売買報酬と同じ利率の仲介手数料を受け取ることができます。
■不動産仲介の仕組み
不動産物件を売買、する際、実際に売り手と借り手はどのように仲介されているのでしょうか。不動産物件の流通の仕組みを知れば、少しトクをするかもしれません。
物件はREINSにあり。
不動産物件の売買を不動産仲介業者に依頼した場合。その業者自身が相手を見つけてくれればよいのですが、そううまくいくとは限らないですよね。そんな時に不動産会社が利用するのが、REINS(レインズ)です。REINSとは、いわば不動産専用の、インターネット情報サイトのようなもの。物件を売りたい業者がREINSに物件を登録し、不動産を探している買い手に依頼された別の不動産仲介業者が物件を見て、お互いを紹介してくれる、という仕組みです。
仕組みを知れば、オトクになるかも!?
では、不動産仲介手数料をオトクにする方法はないのでしょうか。
実は、不動産仲介手数料は、すべて「上限」なのです。交渉次第では、割引をしてもらうことも不可能ではないのです。請求されるままに支払わずお願いしてみると、あっさり割引してくれる会社も。最近では仲介手数料の割引をうたっている仲介業者もあります。不動産という決して安くはない取引金額。無理をして相手を不快にさせてはいけませんが、少しでも節約できると安心ですね。