人生でとても大きな買い物となる不動産。買う人も売る人も、それが初めての経験、という方がほとんどではないでしょうか。そんな時に頼れるのが不動産業者ですが、利益関係にある業者の話だけを全て信じても大丈夫なのでしょうか。

 

不動産取引は難解!

不動産に関して素人の私たちは、彼らの話を信用して取引するしかありません。しかし、不動産会社や住宅会社は、契約や仲介手数料を得ることで利益を上げています。中には悪意を持っている業者も…取引に不安を感じたら、どうしたらよいのでしょうか。

 

セカンドオピニオンとは

医療関係で、大きな手術や今後を左右する治療方針を決める時に、別の医療機関に診断を求める行為として「セカンドオピニオン」という言葉を聞いたことがあるでしょう。セカンドオピニオンとは、大きな決断をする時に、当事者以外の利益関係のない第三者に意見を求めることです。一つの意見だけでなく、他の専門家の意見を聞くことで、より安心して行動が起こせるというわけです。

 

不動産取引におけるセカンドオピニオン

利害関係がある不動産仲介業者や販売業者は、どうしても自社の利益を考えた取引をしなくてはなりません。大きな金額が動く不動産、当事者の話だけを信じて取引をすると後悔してしまうことも。そんな時、第三者の立場にある不動産の専門家に、物件調査や診断、客観的なアドバイスを受けることがセカンドオピニオンです。不動産取引は病気の時と同じく、専門家の手が必要になります。大切な自分の財産を守るためにも、不動産においてもセカンドオピニオンはとても効果的といえます。

 

■セカンドオピニオンで頼れる専門家

元々知識がないので頼った不動産屋ですが、取引に不安を感じたら、センカドオピニオンを行いましょう。では、どんな専門家に頼ればよいのでしょうか。

 

契約に不安がある

最近、投資用アパートの一括借り上げに関するトラブルが増えています。先日は、契約時は30年賃料が変わらないと言われたのに、契約書では10年となっていて、実際は3年目に下げられたというオーナーが、不動産会社を訴えるというケースがありました。

こういった契約に関する不安は、弁護士などの法律家にセカンドオピニオンを依頼することができます。最近は、不動産セカンドオピニオンを売りにした弁護士事務所も増えています。契約に少しでも不安を感じたら、相談してみましょう。

 

返済計画に不安がある

進められるままに物件を購入し、不動産会社の指示通りにローンを組んでみたものの、収入減や生活の変化などで返済に行き詰まり、破綻する。不動産業界では、こういったケースが多々見られます。そうなってしまうと、幸せの象徴だった不動産が、家計を圧迫する負の存在になってしまいます。

返済計画に不安がある場合は、お金のプロフェッショナルであるファイナンシャルプランナーに相談しましょう。計画に無理がないかだけでなく、他の家計状況も確認でき、お金の専門家ならではのアドバイスを聞くことができます。

価格や建設計画など、取引そのものに不安がある

 不動産物件を売買する時、本当にその価格が適正なのでしょうか。また、物件に欠陥や問題はないのでしょうか。そういった不安は、土地家屋調査士や不動産鑑定士といった、不動産の専門家にセカンドオピニオンを依頼しましょう。

最近は不動産業者の中にも、中立の立場からアドバイスを行うセカンドオピニオン専門の会社ができています。そういった会社は契約や返済計画など、他の専門分野の相談にも乗ってもらえます。

人生を左右するかもしれないのが、不動産取引。少しでも不安を感じたら、セカンドオピニオンを検討してみましょう。

 
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