近年販売されているマンションのうち、4戸に1戸がタワーマンションだそうです。タワーマンションと言えば、低層階と高層階の話が取り上げられますが、実際住むならどちらが良いのでしょうか。
■低層階と高層階
そもそも、低層階と高層階は、どこが境目なのでしょうか。また、それぞれにどんな特徴があるのでしょうか。
低層階・高層階、どこが境目?
そもそも、低層階と高層階は、どこが境目なのでしょうか。建築基準法では、高さ60メートル(20階建て)以上のものが超高層建築物と言われます。つまり、高層マンション、タワーマンションと呼ばれます。不動産業界では、3階以下を低層階、エレベーターの設置義務がある6階以上が高層階と言うのが一般的ですが、タワーマンションにおいては実際の高さにもよるため、具体的には曖昧です。
それぞれの役割
タワーマンションでは、一般的に、低層階よりも高層階の方が、グレードが高いという傾向があります。具体的な例を見てみましょう。
都内中心部にある、とある48階建てマンション。1階から3階は店舗や、オフィスが入っています。10階までは比較的低価格の物件、30階までは中心価格の物件、42階までは面積も広い高級物件、そして43階から48階は最高級物件として全戸200平米以上最上階となっていました。ちなみにこのマンションの場合、31階に居住者が使える専用サロンがあり、美しい湾岸の夜景が一望できるバーが低価格で利用できるようになっていました。このマンションでは、10階までが低層階、30階までが中層階、それ以上が高層階と分類されていました。
■低層階V.S.高層階、結局住むならどっち?
永遠にライバル同士の両者ですが、それぞれに捨てがたい良さがあります。結局はどちらが良いのでしょうか。
費用対効果を考えたら、ズバリ、低層階の勝ち!
タワーマンションの場合、費用対効果を考えると、圧倒的に低層階に軍配が上がります。タワーマンションは建材やエレベーターが特殊なため、高層階に大きなコストがかかります。低層階ではその分の費用が考慮され、購入時の費用が安いのはもちろん、管理費や修繕積立費も安く抑えられています。しかし、使える共用設備はどのフロアも同じ。タワーマンションならではの豪華な設備がすべて利用できます。もちろん、高層階ラウンジも使用できるので、高層階からの眺めが見たくなったらサロンを訪れれば十分楽しめるのです。
また、多くエレベーターが用意されていたとしても、上層階は昇降に時間がかかります。大型オフィスとは違い乗れる人数も限られるため、朝の混雑時には長時間待たなくてはならない場合も。その点、低層階なら階段も気軽に使えるので、災害時も便利です。
それでも高層階がいい!
実際に暮らすなら低層階に軍配が上がりますが、それでも販売する時は、高層階から順番に売れていくのです。高層階の最大のメリットは、資産価値が下がりにくいこと。特に人気物件などは、買った時よりも高額で売れるというケースも少なくありません。また、眺望が良いのはもちろんのこと、遮るものがないので採光がよく、毎日幸せな気持ちで生活できることが保証されています。将来売却することを検討している人はもちろんですが、コストをかけてでも良い眺めを望みたい方は、妥協せず高層階を選ぶと良いでしょう。