物件シミュレーション(木造アパート)

① 木造アパートの特徴
不動産投資を始める方の最初の物件としてよくご相談を受けるのが、木造アパートです。木造アパートの

特徴として、土地付きで購入しても最初のコストが抑えられる、減価償却も22年で償却できる、8室ほ

どあれば空室リスクも抑えられるというメリットがあります。
木造と聞くと、音、火災、地震などに弱いイメージがあると思いますが、最近では、防音性や火災の耐久性、

地震の倒壊などについてもかなり工夫されています。家賃下落を防ぐ対策があるのであれば、ぜひ挑戦して

みてください。

新築で始める場合のシミュレーションを見ていこうと思います。

② 新築木造アパートのシミュレーション
新築木造アパートは自分好みの物件を建築できるので、すごく人気があります。前提としての投資条件を次

のようにします。

損益計算書とキャッシュフロー計算書のポイントを実際の数字を使って比較していきたいと思います。(下の表

を参照してください)

損益計算書は家賃収入480万円、経費280万円で税引前利益200万円です。法人税の実行税率24%を掛

けた金額48万円を差し引くと、税引後利益は152万円になります。
次にキャッシュフロー計算書ですが、家賃収入が480万円、支出の合計が318万円税引後CFは114万円と

なります。

ここで損益計算書の税引後利益とキャッシュフロー計算書の税引後CFとの金額に約38万円の差額が出てきます。

損益計算書は今期の会社の成績を表しています。キャッシュフロー計算書は今期の会社に残った現預金を表して

います。

損益計算書の利益ばかり見ていると、現預金の不足を招くことがあります。損益計算書とキャッシュフロー計算書

を上手く活用してもらえれば、経営上のリスクを回避することができます。

③ キャッシュフロー計算書のポイント
次にキャッシュフロー計算書のポイントを解説していきます。キャッシュフロー計算書の税引後の金額が分かると、

まず、自己資金の回収が何年かかるのかを見ていきます。

上記の場合だと、自己資金1,020万円÷114万円は約9年になります。ここまで分かると、キャッシュの流れ

がより現実的に見えてくると思います。

次に債務回収比率(DCR)を見ていきます。家賃収入から実際に支出した経費(支払利息は除く)を引いた純収益

をローンの返済額(元金+利息)で割って求めます。

この数字が1.5以上であれば、毎月のキャッシュの流れは順調と言えます。金融機関は1.2以上あるかが融資の

ポイントとしています。上記の数字で具体的に見ていきます。

 (1)480万-(24万+24万+14万)=418万・・・A
 (2)176万+80万=256万・・・B
 (3)A÷B=1.63

この場合は、非常に良いと言えます。ぜひご自身の物件や購入予定のもので試してみてください。不動産投資の重要な

部分が分かってきます。

 
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