変動金利で過去最低水準の0.497%を提示しているが
じぶん銀行という銀行をご存知でしょうか。昨年の4月に変動金利で0.497%という数字を出し
住宅ローンでも攻勢に出ようとしていますが、ライバルはソニー銀行や住信SBIネット銀行、
イオン銀行など強敵ばかりです。
そもそも、じぶん銀行の成り立ちなどをご存知ない方のほうが多いと思いますので、
今回はそれらも含めてじぶん銀行の課題を探っていきたいと思います。
じぶん銀行はどこが出資しているのでしょうか
じぶん銀行に関心が無い方はそもそもどこが出資しているのか、ご存じないようです。
上記のネット銀行のように、それとなく出資母体名を銀行名にしていませんからね。
じぶん銀行は三菱東京UFJ銀行50%、au50%の折半出資となっています。
最近の広告でわざわざ上記の点を訴求しているのをみると、じぶん銀行という名前で
失敗した感が否めません。
従って、資金調達に関しては三菱東京UFJ銀行の信用力を利用すれば良く、変動金利
0.497%という数字も三菱東京UFJ銀行のおかげです。
このように考えるとじぶん銀行の出資母体は安全そうですが、私が腑に落ちないのは
何故折半出資にしたかということです。
通常メガバンクがネット銀行を作るのであれば、折半出資ではなく過半出資とします。
折半出資では物事が決めにくい上に、何か問題が起こった特に問題のなすりつけあいと
なる可能性が高いからです。
三菱東京UFJ銀行もauもお互いを配慮したという、ありふれた回答が返ってきそうですが
この辺りは保守的な三菱東京UFJ銀行らしいとも言えます。
口座開設数は順調に伸びているが問題点も
じぶん銀行のディスクロージャー誌を読むと口座開設数も順調に伸びていますが、これには
カラクリがあります。
数年前から三菱東京UFJ銀行とauがじぶん銀行の銀行代理店となって、口座開設させるのが
なかばノルマに近くなっているようなのです。
従って、じぶん銀行をメインバンクとして使う口座がどこまで増えているかは定かでは無く、
この辺りの数字のトリックには十分注意する必要があります。
このように考えると、今後のじぶん銀行には課題が山積していることがわかります。
なお、万が一の場合は三菱東京UFJ銀行が引き継ぎますので、住宅ローンの債権も
三菱東京UFJ銀行に譲渡されます。