自然災害による住宅ローン残債リスクが顕在化
地震活動の活発化や地球温暖化による気象現象の不安定化により、世界的に自然災害が増加しています。
そして、自然災害に自分達が遭遇するリスクも年々高まっており、何らかの対策を立てる必要があります。
特に住宅ローンを抱えている場合は、阪神淡路大震災や東日本大震災で明らかになったように2重ローンとなり、
今後の生活再建に大きな障害となります。
2重ローンを避ける方法として地震保険の活用が考えられますが、地震保険の付保限度額は火災保険金額の50%が
限度です。
火災保険は自宅や家財の時価相当額までしかかけられませんので、地震保険で手に入る保険金は多くて1,000万円
程度と考えられます。
1,000万円でも住宅ローンの残高に充当すれば負担の軽減にはなりますが、今後のことを考えると
もう少し手厚い保障をしておきたい所です。
現在の所、自然災害で住宅ローンの返済が免除される商品はありませんのでこれに近い商品を考えてみます。
三井住友銀行の自然災害返済一部免除特約付き住宅ローン
私が現在の所、自然災害に対処できる住宅ローンとしてお勧めできるが上記の商品です。
この商品は通常の住宅ローンに金利を上乗せして自然災害に対処するもので、2つのプランがあります。
①自然災害時返済一時免除特約付住宅ローン(約定返済保障型) 金利上乗せ幅0.1%
地震、津波、台風、噴火、豪雨、雪災、洪水、落雷により自宅が全壊した時は24回分の返済免除、
大規模半壊時は12回分の返済免除、半壊時は6回分の返済免除が受けられます。
②自然災害時返済一時免除特約付住宅ローン(残高保障型) 金利上乗せ幅0.5%
地震、噴火、津波により自宅が全壊の認定を受けた場合、住宅ローン残高の50%相当が免除されます。
①の商品は抜本的な対策にはなりませんが、自然災害の混乱時に住宅ローンの返済を延滞してしまうなどの
事態を避けることが出来ます。
②の商品と地震保険を組み合わせれば、住宅ローン残高はかなり減らせるものと考えられます。金利上乗せ幅が
0.5%となりますが、現在の借入金利から考えれば高くはありません。
以上、ご参考にして頂けますと幸いです。