リノベーションに対応したフラット
築年数の古いマンションや戸建てを敢えて購入し、購入者の好きなようにリフォームを行う
リノベーション。
当初の住宅ローンはまず古いマンションや戸建てに融資を行い、その後のリフォーム費用は
リフォームローンを利用するのが普通でした。
しかし、リノベーションは築年数が古いマンションや戸建てを有効活用するという政府の方針に
合致した側面もあり、融資制度も徐々に見直されていきました。
最初はあくまでリフォーム業者が古いマンションや戸建てを買取り、そこにリフォームを施した上で、
リフォーム業者が売主となり買主にリノベーション済みの物件評価で融資を行うというものでした。
この形態は現在も存在していますが、理想は古いマンションや戸建てとリフォーム費用を合わせて
住宅ローンとして一括融資してもらうことです。
そしてこの形態を具体化したのが、フラット35(リフォーム一体型)となります。
フラット35(リフォーム一体型)を利用すれば、中古住宅の購入資金とリフォーム工事の資金が
まとめて1つのフラット35で借り入れできるのです。
またリフォーム工事の内容は限定されていないので、以下のような工事が可能です。
①省エネ設備や水回りのリフォーム
②壁・天井クロスの貼り替え
③浴室や階段への手すりの設置
なお③のリフォーム工事によりフラット35Sの対象となり、金利がさらに優遇される
メリットもあります。
なお、住宅金融支援機構は昨年10月からこの制度を拡充した、フラット35リノベという
住宅ローンの取扱いを開始しました。
これはフラット35(リフォーム一体型)と基本的に同じですが、中古住宅購入と性能向上
リフォームを行うことで、フラット35の借入金利から年0.6%金利が優遇されるものです。
ただし、フラット35リノベの申込期限が平成29年3月31日までとなっており、
申込期限が延長されるのか恒久措置となるのかは確認しておきたい所です。
いずれにしても、リノベーション融資の流れは今後も広がりそうです。