金融機関が保険販売に本格参入
昨年頃から、メガバンクが住宅ローンとともに、生命保険なども販売するようになりました。
元々、10年以上前から、住宅ローンに3大疾病や8大疾病といった保険を付保できるようにし、
他の金融機関と差別化を計ってきました。
しかし、最近はどの金融機関も同じような商品を付保できることから、メガバンクなどから
差別化を図った格好です。
ちなみに3大疾病や8大疾病とは、住宅ローンを返済中にがん、脳卒中、心筋梗塞などに
かかった場合、以後の住宅ローンの返済が免除されるというものです。
ただし保険と同じく、住宅ローンが免除されるには様々な条件があり、病気にかかれば
すぐに免除される場合もあれば、所定の状態が1年間続くことなど、個々の病気で要件が
異なります。
そして、このような商品を販売し始めてから、家族も含めた生命保険に対するニーズが高まり、
系列の生命保険会社を持っている、メガバンクなどから、生命保険の販売が始まりました。
保険ショップは今後が正念場に
一方で、今後苦戦が予想されるのが、特定の生命保険会社に属さず、様々な生命保険会社を
比較検討して最適なプランを提案する、大手の保険ショップ各社です。
設立理念は良かったのですが、実際には特定の生命保険会社を優遇していたり、勧誘がしつこい
などの批判を受け、現在伸び悩んでいます。
そこに、金融機関が参入してきた場合、住宅ローンを組むときに、家計の見直しで生命保険に
加入できれば、わざわざ保険ショップに行く必要がなくなります。
また、現在はメガバンクだけに留まっていますが、いずれはどこの金融機関でも生命保険の販売を
するようになるものと考えられます。
生命保険会社としては、金融機関が保険を販売してくれることは、今までの官庁の規制の経緯から
考えると念願であり、今後は金融機関と生命保険会社の関係が、強化されていくものと考えられます。
この場合、独立系の保険ショップは独自色を出す必要がありますが、なかなか決め手が見つからない
のが現状です。
今後の保険ショップは、まさに正念場と言えそうです。