金利は確かに他行よりも低いことは低いが
ネット銀行が、他行との住宅ローンシェア争いにおいて、行き詰まっています。
もともとネット銀行は、通常の不動産売買においては、業者が提携の金融機関に持ち込むことができず、
業者間では敬遠されていました。
しかし、低金利が始まる前は、ネット銀行と通常の金融機関との間にかなりの金利差があったため、
顧客に懇願されれば、業者としても応じざるを得ませんでした。
それが、日銀の量的緩和とマイナス金利政策により、全体的な市場金利が下がり、さらに金融機関間の優遇競争も
激化して、変動金利や固定金利において、ほとんど金利差が無くなってしまいました。
例えば、住信SBIネット銀行の2月実行の変動金利は0.447%、じぶん銀行は0.497%、ソニー銀行は0.549%と
0.5%近辺で推移しています。
一方の金融機関側ですが、優遇幅が顧客個人によって変わってきますが、最優遇金利は三井住友信託銀行で0.600%、
三菱東京UFJ銀行で0.625%とその差は約0.1%程度です。
手数料を勘案すると金融機関が有利な場合も
このように金利差が縮まってきたのと並行して、さらにネット銀行を苦しめるのが、事務手数料の計算方法の違いです。
上記の3つのネット銀行の事務手数料は、定率制と言って、融資残高に一定割合をかけた金額になります。
これを現在の主流である、2.16%(税込)で試算すると、ネット銀行の事務手数料は、例えば3,000万円の融資を
受けた場合、上記の数字をかけて648,000円もかかります。
一方の金融機関の事務手数料は、保証会社に支払う32,400円だけです。ただし、金融機関には保証会社の保証料が
別途必要ですので、事務手数料の差だけでは判断出来ませんが、ネット銀行の優位性が薄れてきたのは事実のようです。
現に、今までネット銀行の草分け的存在だった、住信SBIネット銀行が大都市に住宅ローンの営業部隊を配置するなど、
ネットだけの集客では難しいことを自ら示しています。
一方で、メガバンクなどではコスト削減のため、ネットを利用できる所はネットを利用しようという動きになっており、
今後はネット銀行という言葉は無くなるかもしれません。
住宅ローン利用者は、金利だけに惑わされず、利便性やトータルコストで、住宅ローンを選択することをお勧めします。