不動産投資における一棟所有とは?
マンションやオフィスビルなど不動産物件を、区分された部屋ごとに購入・所有する区分所有に対して、一棟丸ごと購入・所有することを一棟所有といいます。不動産投資の方法として、一棟所有することのメリットについてご紹介します。
一棟所有なら収益性が安定する
不動産物件を一棟所有することの最大の利点としてあげられるのは、比較的収益が安定していることにあります。それはまず何と言っても空室リスクが少ないことに理由があります。区分所有では、所有する一部屋が空室となると家賃収入がゼロとなるのに対し、一棟所有する物件において空室が発生しても、リスク自体は相対的に小さくなります。また所有する戸数が多いので、全体としての収益性が高いのも特徴です。
修繕や建て替えが自由に行える
また建物が老朽化してしまった場合、不動産価値を高めるためには、時に大規模な変更や修繕が必要になることもあるでしょう。区分所有の場合、大規模修繕を実施するには管理組合を通し、区分所有者全員で意見を交換しある程度の同意を得た上でないと実施できません。これは時間も労力も要する作業です。ところが一棟所有の場合、完全に単独オーナーである自分の意思やタイミングで行うことができます。
税金の優遇制度の対象に
また税金の優遇措置を受けられるのも大きなメリットです。アパートやマンションで10部屋以上、あるいは一戸建てを5棟以上持っている場合は、賃料による所得は、不動産所得ではなく、事業所得とみなされます。税金の優遇制度の対象となり、大幅に節税することが可能になります。
万が一の際にも土地の所有権は残る
一棟所有では、建物を所有する際に、同時に土地も入手することになります。ですから、万が一、震災など予期せぬ事態によって甚大が被害が発生し、仮に建築物が倒壊してしまうようなことになった場合でも、土地だけは残ることになるわけです。区分所有では敷地権が持分所有となるため、売買市場は極めて限定的ですが、一棟所有では、所有権を販売しても構いませんし、あるいは新しい建物を建てることも可能です。