不動産投資における区分所有とは?
マンションなど、不動産投資において、特定の建築物が部屋ごとに区分され、それぞれが別個に住居や商業施設などに利用できる時、各区分を個別に所有することを、区分所有といいます。また所有する権利のことは区分所有権と呼ばれます。区分所有では、購入者が独占して使うことができるスペースのことを「専有部分」といい、廊下や階段、エントランス部分など、すべての区分所有者で共有されるスペースのことを「共用部分」と言います。
区分所有することの空室リスクとは?
区分所有の場合、多様な立地の物件の部屋を別個に所有できるため、災害リスクを分散することができるなどのメリットがあります。他方、所有する部屋が限られるため、大きな空室リスクを抱えることになることとなり、仮に当該の部屋が空室となってしまえば、たちまちその物件からの家賃収入はゼロになってしまいます。しかも入居者の退去後は、ある一定の期間は空室となることが避けられませんから、全く収益のない期間が発生することも心得ておきましょう。都心であれば、空室は生じにくいと言われるものの、区分所有においては、家賃が全く入らない期間があること、またそれを避けることが困難であるこを理解しておく必要があります。
知っておきたい「専有部分」と「共有部分」の範囲
建物が老朽化した場合、不動産の価値を高めるために、共有部分の大規模な変更を行う場合、これを実施するには、管理組合集会を開催し、区分所有者および議決権の3/4以上の賛成を得なくてはなりません。また空室リスクを回避するために、共有部分をリフォームしたいと部屋をリフォームしたいと思うことがあるはずです。ところが管理規約によって「専有部分」と「共有部分」との境界が明確に決められており、例えば、玄関扉や窓サッシさらにはバルコニーなどのスペースも実は「共有部分」となり、独断でリフォームを実することができず、必ず管理組合の許可が必要になります。これらのことも不動産を区分所有することのリスクと言えるでしょう。