下り坂の不動産売却の壺
この4年間、東京都心を中心に、マンション、1戸建ては日銀の金融緩和、資材高、労務費の高騰で価格は20%近くUPした。東京のマンションは70㎡で遂に5,600万まで高騰した。年収700万のサラリーマンには、手取り額の3分の1以上がローンを主とした住宅費に消える「ローン地獄にはまる!」
この価格は、高嶺の花となった。神奈川在住の38歳のサラリーマンは、金利減以上の価格上昇で”両親などからの支援が2,000万円の支援がない限りもう取得は無理だ”と諦め顔でため息をついています。
完成在庫が—
大手不動産業者の野村不動産の、昨年末の完成マンションの売り残し残が、前年に比し5倍、三井不動産レジデンシャルは3倍となっている。3月までの完成予定が多くなる季節だが、各社はそれほど在庫を気にしていないようだ。従来であれば、売れ残りは無理をしても大幅値下げして売却を急ぐのが通例だが、値下げはしていない。
それは何故か?大手が資金負担にする金利は、超低金利で0.1%にも及ばないと思われる。金融緩和で大手の信用力で在庫資金はそれほど気にしない。新規着工が少なくなる中営業する物件は、完成在庫のみである。
中小のデベロッパーはどう動くかは、この春の行方次第である。地銀、信金なども安い金利でも借りてほしいから、ある程度信用が有る業者に返済を求めないだろうから、それ程大きい原価割れで処分する業者は少ないと思います。10年前のリーマンショック時の値崩れは起きないでしょう。
今後の新築マンションは-—
マンション用地は、すでに高値圏にあり、ホテル、オフィスと競合しており、新規取得はなかなか難しい。比較的土地効率が良い投資用のワンルームなどに向けられ、ファミリーマンションの新規供給は更に減少する。価格はコストを落とし若干控えめだろう。
中古マンション—-
中古マンションは、昨年首都圏で初めて新築を上回った売買が有った。素人の方は、この2~3年の価格上昇が継続すると思い込み(期待を込めて?)付近の売買事例や業者の高めの査定価格で売りに出す。現状では、価格は弱含みで先細り状態だ。”高め期待価格は苦戦”間違いない。
ズルズルと、長く公開価格で晒しておくと必ず”大幅値引きの指値”が入ってくる。又はほとんど問い合わせもない。
3ヶ月で売れないから、小幅値下げ改訂して、又売り出し、更に3ヶ月後また値下げして—と僅かに価格が上回り買手も付かない悪循環。
このリスクを少しでも和らげるには—–。
売り対策は—
【A】,売れる価格(やや不満が有る神しれないが)早めの売りを実現する。— 信用ある販売力ある業者の指導を受ける。
【B】,万一、売れなかったなら「売りを中止」する。—– 資金の余裕が有るなら途中でSTOPも覚悟。
買替のための資金が絶対必要な人は —【A】
希望価格で売れなければ、売りを中止、賃貸に回す —-【B】
晒し物件にして、結果大幅値下げでない事(こんな筈じゃなかったと後悔)
次回は、買替とローンについて