リノベーション、それはリフォームとは異なります。
キッチンやバスルームなどの機器を交換する、壁紙を張り替える、外壁を塗り替えるなどはリフォーム。
設備自体の性能を向上させる、配管や空調機器を交換するなどで「性能」をアップするものがリノベーションですが
たとえば築数十年で、建築当初の間取りの家も新しい設備や空調機能がより効果的に効率よく使えるような
いわば生活スタイルに合わせた間取りへの大幅な変更などもリノベーションです。
3LDKの家が2LDKになり、ウォークインクロゼットやサービスルームのある間取りになったり、
シェアハウスとして暮らすために個室をやや広くとったり、リビングとキッチンを
共有のスペースとして使いやすいデザインにしたり、とその施工例は非常に幅広いものです。
そんなリノベーションで、築20年以上、あるいはもっと古い物件でもリノベーションによって再生し
新築物件にも劣らないほどの物件に生まれ変わる可能性を秘めています。
リノベーションすれば即空き家解決!というわけではありませんが、築年数による経年劣化も
こうしたリノベーション物件として市場に投入すれば資産としては価値あるものとなります。
今後、国内でのストック市場は注目度も高くなり、需要も必然的に伸びるものであり
その市場価値を考慮すれば、中古物件のリノベーションはかなり有意義です。
物件の持つ条件を活かし、マイナス面を小さくするためにできるリノベーションなら、検討する価値はあります。
「住みたい家」は「売れる家」、と先日書かせていただきましたが、
おひとりさまの時代、住む家を確保しておきたい購買層は確実に広がっています。
安住の地を求める心はだれもが持っているものともいえます。
「このままシングルかもしれない。」「いろいろあって、これからもひとり暮らし。」
そう考え、暮らしやすい家を探してモデルハウス、オープンハウス巡りをしてしまう方は実際少なくありません。
そしてリノベーションで町も再生させる取り組みも広がっています。
全国各地ではリノベーションスクールなども開催され、町おこし、空き家問題解決にも活用されています。
中古物件のマンションや空き家に、もう一花咲かせる可能性がある良質なリノベーションが、
家も人も、そして町も再生させる大きな力を秘めています。