不動産売却で健康保険料が変わることを知らない方は意外と多いのではないでしょうか。

固定資産税や売却時の諸費用、納税の負担は把握していても

世帯としての健康保険料がアップしていたことがわかり

年額で考えると変化が大きく感じられる場合もあるようです。

所得と連動する健康保険をお忘れなく

不動産の売却時にかかる諸費用に関して考えるとき、忘れてはいけないのが健康保険料との関係についてです。

あわてることのないよう、しっかりと知って準備をしていただきたい思います。

不動産売却は世帯の所得ですから、世帯の所得に応じて算定される健康保険も、その所得によって変動します。

もちろん健康保険の種類によってその変動の大きさもやや異なります。

特に国民健康保険に加入しているならその影響は決して小さくはないと思います。

不動産売却で収入を得ることによって、翌年の国民健康保険料は上がります。

 

不動産売却時には3000万円の特別控除の制度が利用できますが、

この制度によって税金が軽減されても、保険料は所得が増えた分、増額されます。

地方自治体の人口、年齢比率などの状況によって異なる国民健康保険料ですが、

所得に応じて設定するため、不動産売却による所得を得た翌年の算出額も増額されることになります。

例えば扶養家族である配偶者が相続などで不動産売却で所得を得た場合、その売却額によっては

扶養から外れる可能性もあります。

国民健康保険料の世帯主ではなくても、配偶者や親族の不動産売却による所得が

健康保険料の算定金額だけではなく、

扶養から外れて国民健康保険に加入する必要が生じる場合もあるということなのです。

60歳未満であれば130万円以上、60歳以上なら180万円以上、

また被保険者の収入の2分の1を超えるかどうかでも変わってきます。

さらに現在1割負担の医療費が3割負担に変わったりすることもあります。

ちょっと驚く方もあると思いますが。

しかしこれは不動産売却の翌年1年に限ってのことであり、

収入が従来の状況に戻れば、不動産売却の翌々年からはこれまで通りの国民健康保険料が算出され、

扶養家族としての取り扱いにも戻ります。

よって健康保険料も元に戻るはずです。

(もちろん世帯主が出世して所得が上がれば健康保険料も上がるでしょうけど。)

数年は書類の提出など手続きが必要ですが、保険料も戻ってきますからあくまでも売却後の翌年だけとなります。

年齢やその所得を確認し、健康保険料が上がる分への備えや、

国民健康保険への一時的な加入なども含めて準備していきましょう。

売却した収入を得た次の年に健康保険料が上がること。

不動産売却にかかわる諸費用、手続きの一つとしておぼえておくとよいでしょう。

 
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