不動産投資はリスクに対処することが大変
今回は3回シリーズの最後で、「不動産投資はリスクに対処することが大変」というタイトルでまとめようと思います。
株や債券に投資をしてリターンを得ようと思ったとき、その反対側に必ず存在するのがリスクです。
では、不動産投資におけるリスクは、どのようなものがあるのでしょうか。ざっと挙げてみると、
空室リスク
金利上昇リスク
地震などの災害リスク
火災リスク
家賃滞納リスク
陳腐化リスク
- などが考えられ、そしてこれらのリスクを避けるために、不動産物件のオーナーは、
- さまざまな対策を立てるわけです。
たとえば、空室リスクには、空室にならないよう、間取り、設備を考えるなどのハード面、
すぐに空室を埋めてくれる管理会社を探すなどソフト面の両方を考える必要がある訳です。
さらに金利上昇リスクには、固定金利で貸してくれる金融機関を探すなど、リスク回避のためには、
かなりの労力をかけて、知識の吸収と実行力が必要となるわけです。
ここまで手間と時間がかかると、本当に「不動産投資は不労所得だ」と言い切れるでしょうか?
債券、投資信託など他の金融商品を買って、利息や配当金を得る方が、手間がかからないのではないでしょうか。
お金がお金を生む=不労所得
しかし、大部分のオーナーは、時間経過とともに、徐々に不動産賃貸経営のコツがつかめてきて、
管理やリスク回避にかける時間を減らし、2室/2棟目の新たな物件を探すようになってきます。
こういう状態になると、増えた家賃収入で繰り上げ返済を行い、
借入金を減らすことで純資産が増え、お金がお金を生む良い流れが作られます。
その結果、オーナーはようやく真の意味で「不動産投資は不労所得」という魅力ある状態になっていくのです。
収益確定する出口戦略
不動産投資と債券を比較してみると、共通項をいくつか見ることができます。
例えば毎月家賃が入ってくる、半年に一度利息が入ってくる、
場合によっては対象商品を売ることで、売却益(損)が出る、というところです。
この毎月・半年の収入をインカムゲイン、売却益をキャピタルゲイン、売却損をキャピタルロスといいます。
この流れをみていくと、インカムゲインとキャピタルゲイン(ロス)の合計が、
不動産物件または債券から得られた本当の収益になるのです。
不動産投資にしろ、債券投資にしろ、最初から売却時のことを意識しながら物件や債券を購入すると、
投資の成功率がぐんと上がります。手放すところまでトータルで考えることが重要なのです。
さて、「不動産投資は不労所得か?」というテーマで3回シリーズで書いてみました。
ポイントは、不労所得と呼ぶものにするまで、不断の知識の蓄積と実行力は必ず必要なものだ、
ということです。
購入から売却まで一連の流れをしっかりイメージできるかどうかが、成功する鍵です。
皆さんもじっくり取り組んでいきましょう。