初期の段階では、「不動産投資は不労所得」ではない
前回は、「不動産投資は不労所得」 その意味は? というテーマでまとめました。
今回、不動産投資って実際のところ、不労所得になるの?という観点から書いていきます。
私は初めてすぐに、すべての不動産収入が不労所得になるか、と問われれば、それは少し違います、
と答えています。
もし、代々土地をお持ちで、それを親の代から相続し、金融機関からの借り入れ返済もなく、
家賃収入の大部分を自分の収入に回せる場合は、まさにお金がお金を生む純資産で
生活できているわけで、これはまぎれもなく「不動産所得は不労所得」という状態です。
一方、これから新たな物件を金融機関から借入金をおこして購入し、
家賃収入を得ようと考えている方々は、安定収入、すなわち本当の意味の「不労所得」を得るまで、
いろいろな壁を乗り越えていかなければならないわけです。
例えば、空室になった物件をどのように埋めていくか、管理の観点から、
顧客=賃借人の満足度をどうあげていくか、などやることが山積なのです。
言い換えると、物件を買う=即「不労所得」を得るというのは、
全く幻想に過ぎない、ということなのです。
不動産投資と他の金融商品との比較
私は、不動産投資は、リターンを生む点で、他の金融商品と全く同じものだと考えています。
その不動産投資が他の金融商品と大きく異なる点は、「不労所得」を得るという
完成形に持っていくまで、踏むべきステップが本当に多いのだということを認識して欲しいのです。
一方、金融商品の代表的な債券や投資信託で資産運用を行う場合、購入即資産運用のスタートで
後は売却時期を探るだけ、いたってシンプルで簡単なのです。
そのように仕込みに手間暇かけて、果実となる家賃収入を得るプロセスがあるのが
不動産投資なのです。
決して購入したらすぐに不労所得を得られると考えてはいけません。
では、何故そこまで手間暇かけて、不動産投資をするのでしょうか。
そんな観点から、次回は、「不動産投資はリスクに対処するのが大変」
というテーマでまとめてみます。