小口化不動産投資を一言で解説しますと、ある一つの不動産の投資額を少額にすることによって、複数の投資家で共有持分権を持つスタイルの不動産投資方法です。これによって、一般個人では投資が難しい億単位の高額物件にも投資できるようになります。
1口あたり100万円程で、物件にもよりますが利回りは2%~6%あたりです。不動産小口化商品の中でも、元本保証がされていたり利益の分配が2か月に1回されるものなど、様々です。
どんな仕組み?
まず、不動産会社や信託銀行などといった事業者と出資する投資家(あなた)が契約を結びます。不動産小口化商品を1口単位で販売し、集まった資金で高額・大型不動産の売買や建設・賃貸経営などの行動をします。そして運用によって出た収益の一部が投資家(あなた)へ還元されます。
高額・大型不動産のほとんどは、マンションやホテル・ショッピングモールなどの購入・建設による家賃収入がメインになります。
小口化不動産投資は2種類
小口化不動産投資には以下の2つがあります。
【匿名組合型】
不動産事業者と投資家(あなた)が『匿名組合』という名目で契約を結びます。投資家(あなた)は『匿名組合員』となります。投資家(あなた)は事業の運営そのものには一切かかわりません。ただ事業者と投資家という関係に終わります。事業者が収益を上げ、その一部を投資家へ還元するという形です。
【任意組合型】
この場合、事業者とあなたは民法上の『組合契約』を結びます。複数の投資家が出資し合い、収益を還元する点は【匿名組合型】と変わりませんが、共同で不動産事業も営む形になる点が異なります。つまり、あなたは不動産の『共有持分権』を取得する点にあります。
今後はどうなる?
一昔前までは1口1億円以上で販売されていましたので、1口100万円前後の現在では、かなりとっつきやすいものになっています。しかし、似たようなものに2001年発足の『J-REIT』(Real Estate Investment Trust=不動産投資信託)があり、よく検討しなければいけないようです。これについても後ほど解説しますので、併せて読んでみてください。