前回は蓄熱暖房機のメリットをご紹介しました。今回はそれに引き続き、反対のデメリットをご紹介します。
蓄熱暖房機のデメリットは?
体にもお財布にも優しいと言われている蓄熱暖房機ですが、デメリット面ではどんなことが挙げられるのでしょうか?大きく以下の4つが挙げられます。
1.操作が面倒な部分がある
2.急な温度変化に対応しづらい
3.機器のサイズが大きい
4.イニシャルコストが高い
では1つずつ、詳しく見ていきましょう。
1.「操作が面倒な部分がある」
蓄熱暖房機の操作が面倒だというユーザーは少なくありません。とはいえ、どのレベルで操作が面倒だと感じるのかは人それぞれの感性ですので一概には言えませんが、機器の操作方法に面倒なポイントがあるわけではないようです。
ほとんどの機器はシンプルに作られています。問題は、毎日次の日の気候や気温を調べて機器の調整・設定をしなくてはならないからのようです。エアコンであればスイッチを入れるその瞬間に調整すればいいのですが、蓄熱暖房機の場合はそうはいきません。
しかし、快適に且つ無駄なく過ごすためにも、苦労を惜しまず的確な調整や設定をしましょう。
2.「急な温度変化に対応しづらい」
時折、前日の予報以上に冷え込んでしまったり、反対にしっかり蓄熱したのにあまり冷え込まなかった日などがあります。また、人間ですので操作方法を間違えてしまった!なんてミスを犯してしまった日などもあるかと思います。そんな日には家中が暑すぎたり、寒すぎたりしてしまいます。
暑すぎたときは窓を開けるなどして調整できますが、困るのは寒すぎるときです。前日の蓄熱設定が低すぎたために日中のうちに熱切れを起こしてしまいます。そうすると「追い焚き」をしなくてはなりません。これが一番の電気代が高くついてしまう原因なのです。
蓄熱暖房機は普通の住宅には向いていません。どちらかといいますと、高い気密性を誇る高機能住宅向けの暖房器具です。普通の住宅に設置する場合は、エアコンを併用する方が賢いかもしれません。
3.「機器のサイズが大きい」
蓄熱暖房機本体のサイズがとても大きいことが挙げられます。分かりやすく例を挙げてみると、Dimplex社のユニデール7kW(VUEi70J)でW×H×D=1376mm×672mm×250mmとなっています。これは16~30畳用のサイズで大きめですが、一番小さいサイズでも幅が600mm以上あり、重さは100kg程度あります。シーズンオフになったら安易にしまうことのできるサイズ・重さではありませんので、一度設置したらずっとその場所にそのままです。
また、蓄熱暖房機は暖房機能のみです。冷房機能はありません。したがって冷房用にエアコンなどを設置しなくてはいけません。
広々とした大きなお宅ならいいかもしれませんが、暖房用と冷房用と1台ずつ設置しなくてはいけませんので更なるスペースが必要となります。
4.「イニシャルコストが高い」
蓄熱暖房機は、イニシャルコスト(初期費用)の高さがデメリットの一つに挙げられます。安いものでは約7万円~、容量が大きいもので40万円程になります。
構造自体はとてもシンプルなものですが、一番小さい容量のものでも約100kg近くの重さがありますので、納得しなくもありません。しかし、耐久性にとても優れており平均して10年ほどはノーメンテナンスで使うことができますので、コストパフォーマンスには優れているかもしれません。エアコンは2週に1回はフィルターの掃除をしなくてはなりません。
メリット・デメリットをよく理解して選びましょう
蓄熱暖房機のデメリットをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?別記事のメリットもよく理解した上で、検討してみてくださいね。