皆さん、こんにちは。今回は、第7弾のコラムとなります!
今日は、またすこ~しだけ、堅いコラムになりそうな予感がしています(笑)
もしかしたら、当コラムをご覧の方の中には、不動産業をはじめ、これから事業を始めようという方も多いかもしれませんね。
前回、第6弾で「自宅兼事務所」をする際に、少なくとも2つの視点が必要と書きました。
(1)許認可制度からの視点
(2)管理組合規約などの視点
もちろん、手続きが変わればこのほかの視点も必要かもしれませんが、今回は、(1)を取り上げてみます。
「だってさー、同じマンション内で、あの人は会社やってるのに、俺はダメなの!?」
こういうことを感じる方もいるかもしれません。
でも、もし貴方が不動産業(厳密には、宅建業免許を要する宅建業)や、建設業のように、その仕事を開始するにあたって、事前に国や自治体から「許可」を取得しなければやっちゃいけないという場合だと、ここで宅建業免許申請や建設業許可申請の審査にひっかかる恐れがあります。これは、たとえその物件で株式会社や合同会社などを登記していたとしても、変わりありません。
一方で、ホームページ制作会社など、事前に国・自治体から許可を得なくても出来るものであれば、(1)の視点はクリアできます。ですので、同じマンションで会社やっている人は、「許認可が不要な事業」なのか、「許認可をスルーしている違法状態」のいずれかでしょう。あなたは、その会社とは全く別人格だということだと認識しなければいけません。けっこう、世の中、違法状態が多いので、「あの人やってるから、自分も大丈夫だろう」は、大変危険な行為だということです。
注意したいのは、「登記」と「許認可」は全く別物ということです。
ある意味、「登記」はどんな物件でもできちゃいます(限度はありますが)。たとえば、株式会社を設立するにあたって、「この物件だと営業所要件を満たしていないから登記できません」ということはありません。だからこそ、「ペーパーカンパニー」なんてものが存在するわけです。一方、「許認可」だと、「この会社の物件は、営業所としての要件を満たしません」ということがありえます。許認可審査の際には、物件契約書、図面、現場写真など、赤裸々に審査されますから。
そのため、会社設立登記を終えて、意気揚々と当事務所を訪れた相談者様の中には、
「おいおいおい!会社設立登記したのに、要件満たす物件に本店移転しなきゃいけないじゃないか!!」
「最初から、そっちで設立登記すればよかったじゃないか!!」
という事例は、後を絶ちません。これは全くもって残念なこと(まず僕のところに相談に来てくれれば・・・)。
まぁ、それは置いておいて、設立登記にはお金かかるし、時間もロスする。だから、創業しようと思った時は、まず、その事業が「許認可」を要するのかどうかをチェックしてから、その許認可要件満たす物件、資金、人材配置の上で、会社設立登記をする必要があるんだ。手続きの順序は、①事業計画・開業準備をして、②会社設立登記をして、③許認可申請をする、という流れですが、実は、準備段階では、①→③→②で検討した方がいいです。専門家でいえば、税理士→行政書士→司法書士、ですかね。
やはり硬くなってしまいました。
次回は、「じゃあ実際、営業所として満たすには、どんな要件がありうるの?」ということを検討していきます!
(第8回へつづく)