不動産の査定を一括で行う事へのリスク
不動産を売却する際には、複数の会社に対して一括で査定を依頼することの出来るサービスがあります。
査定額を比べる際にも手間も大きく省くことができるので大変便利です。
しかし、その裏には隠れたリスク・デメリットがあることを知らなければなりません。
ここでは、そんな一括査定をする上での注意点・デメリットを紹介していきましょう。
◎希望の会社が無い場合もある
売却を依頼したい会社を含めて一括査定したいと考えても、一括査定を取り扱っているサービスで該当する会社があるとは限りません。
不動産を売買するためには「宅地建物取引業」の資格が必要ですが、全国で12万社もの業者が登録されています。
一括査定のサービスでは、多くてもせいぜい1000社程度なので、全体の割合からすればいかに少ないかがわかるでしょう。
不動産会社の多くは地域に根差した中小企業であるため、扱っている物件も地元や限定されたエリアに限られています。
そのため、地方ではこうした不動産会社がほとんどなく、一括査定のサービスで業者もほとんどない、若しくは使えないという事もあり得るでしょう。
◎査定額がそのまま売値になるわけではない
業者も一括査定での依頼の場合は、他の競合する会社との競争をしているとわかっているので、少しでも有利に進めるために査定額を
少し高めに出すことがあります。
しかし、この査定額を販売額とした場合でも買い手が値引き交渉をしてきた時に上乗せした金額を差し引くことができるわけです。
業者からすれば、そのまま売れれば手数料が増える、値引きをしても顧客満足度を上げられると一石二鳥となります。
このような手法をどの業者も使っているわけではありませんが、提示された査定額を鵜呑みにできないということです。
一括査定のデメリットなどをご紹介しましたが、手間が少ない・無料であるなどのメリットもあります。
利用する場合には、きちんと自身の目で見極められるだけの知識を身に付けておきたいところですね。